「プロレス・新日本」（３日、北海道立総合体育センター北海きたえーる）

　天山広吉が、２１日に引退試合を行う“クレイジー坊主”飯塚高史の更正とタッグ復活をあきらめないことを訴えた。

　天山と飯塚は０８年に友情タッグを結成したものの、飯塚の裏切りで崩壊。その後、飯塚は髪をそり上げ、言葉を発さない狂乱の悪役に転向してしまった。前日、天山は引退が発表されてから初めての試合だった飯塚とタッグで対戦。試合前に友情タッグ復活を呼びかけたものの、飯塚は応じずにいつもの様に狂乱ファイトを繰り広げて反則負けした。

　この日は、天山が成田蓮、飯塚はＴＡＫＡみちのくと組んで激突。天山はまたも試合前にマイクを持ち、「飯塚、お前いつまで狂ってるんや！友情復活や」と呼びかけたが、飯塚はまたも応じず、天山に襲いかかった。

　そして、またも狂乱ファイトを繰り広げたあげく、最後は鉄製の凶器を使っての地獄突きアイアン・フィンガー・フロム・ヘルを放って反則負け。さらに、試合後も暴行を続けると、マイクを手にして久しぶりに言葉を発するのかと思いきや、マイクのコードで天山を首を絞めあげて去っていった。

　インタビューでの天山は「くそったれ。あと何日しかない、引退まで。その中で、１０年以上、アイツの狂った姿を元に戻したろうと、改心して、正常なまともな人間に戻して、その気持ちでアイツと向き合ったけど、やっぱり、何もかもオレの言ってることは通じてない」と、態度の改まらない飯塚に落胆。

　それでも、「最後（の対戦）の大阪、そして引退試合はどうなるか知らんけど、あと２試合、何かの形でがっちりと、（タッグ復活を）一瞬でも見せたいというかね。なかなか、９９％ぐらい難しい話かも知れないけど、こんな形でアイツが終わってしまう、それでいいのかって。もう１回説得というか、人間、気持ちは変わるから、気持ちを伝えてきたい。飯塚と最後にぶつかって、奇跡を起こしたい」と、更正にかける執念を口にした。