UFC元王者アンデウソン・シウバ2年ぶり復帰星ならず アデサニヤに判定負け
「UFC234」(3日、メルボルン)
元UFCミドル級王者のアンデウソン・シウバ(43)=ブラジル=がオーストラリア・メルボルンのロッド・レーバー・アリーナで2年ぶりとなる復帰戦(5分×3回)に臨み、0-3(28-29、27-30×2)の判定で、同級6位のイズラエル・アデサニヤ(29)=ナイジェリア=に敗れた。
当初、メインではミドル級タイトルマッチが行われる予定だった。しかし王者のロバート・ウィテカー(オーストラリア)が計量通過後、腹部に緊急手術を要する重症を負ったため試合が急きょ中止に。希望者にはチケット全額払い戻し措置をとる中、シウバの復帰戦がメインに昇格することとなった。
中間距離での駆け引きが続く試合では、キックを使いながらリズムを取ろうとするアデサニヤに対し、シウバもパンチを出しながら前に出るが、決定打を打ち込めない。43歳の元王者は飛び膝、まわし蹴りなど大技も繰り出したが、ヒットせず、規定ラウンドを戦い抜いた。
ヒット数で上回り勝利をコールされたアデサニヤは試合後、対戦相手に対して座礼。シウバも同様の作法でこれに応じた。アデサニヤは「外でバスケットボールをしていた子どもがマイケル・ジョーダンにあこがれるように、僕はアンデウソン・シウバにあこがれていた。すごい瞬間だった。ずっとファンでした。本当にありがとう」と敬意を示した。
がっちり握手して勝者をたたえたシウバは「本当に幸せ。神に感謝したい。もう一度チャンスを与えてくれたことに感謝したい。素晴らしい相手が自分を成長させてくれた。この仕事が大好きだ。これは人生であり、自分のハートであり、すべて」と、17年2月の「UFC208」デレク・ブランソン戦以来となる試合を終え、納得の表情を浮かべた。今後については「まだ分からない。まずは地元のクリチバに帰って家族と過ごしたい。クリチバで試合ができればいいですね」と話した。