ニエテスが王座返上 大みそか惜敗の井岡一翔に再び4階級制覇のチャンス到来か
ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者のドニー・ニエテス(36)=フィリピン=が王座を返上したことが2月28日、明らかになった。WBOが公式サイトで発表した。
ニエテスは昨年大みそかにマカオで、元世界3階級王者の井岡一翔と王座決定戦を行い、2ー1の判定で王座を獲得。アジア選手として3人目となる4階級制覇を達成していた。
この王座は井上尚弥(大橋)が長らく保持していたが、バンタム級転級のため昨年3月に返上。空位となった王座を9月にニエテスとアストン・パリクテ(フィリピン)が争ったが、1ー1の引き分けに終わり、新王者が誕生しなかった。両者の再戦を前に、ニエテスと井岡が決定戦を行うこととなり、これにニエテスが勝利。ニエテスは、1月に行われた挑戦者決定戦で勝利したパリクテとの指名試合を義務付けられたが、交渉はまとまらず28日にWBO本部のあるプエルトリコ・サンファンで入札が行われる予定だった。
しかしニエテス陣営はこれに応じず、王座を返上。パリクテとの再戦よりも、他団体王者らビッグネームとの対戦を優先させたい意向だ。
同級ランキングは1位にパリクテが置かれている。2位には4月にWBC同級王座挑戦が決まっているフアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)。3位以降は船井龍一(ワタナベ)、井岡、石田匠(井岡)、江藤光喜(白井・具志堅スポーツ)と日本選手が続く。船井はIBF王座への挑戦者決定戦に勝っているため、ランキング上位による決定戦となると、1位・パリクテと4位・井岡あたりにチャンスが巡ってくることになりそうだ。