獣神サンダー・ライガー来年1月東京ドーム大会で引退 ジュニア戦線30年けん引

 獣神サンダー・ライガー=2019年2月21日
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 新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー(年齢非公表)は7日、都内で会見を開き、来年1月4、5日に開催される東京ドーム大会で現役引退することを発表した。引退までの10カ月は「回れる限りの所を回る」と、海外、他団体も含めて積極的に試合に出場する意向。引退後については具体的に話さなかったものの、新日本プロレスの道場に残る可能性を「十分ある」と明かした。

 平成の幕開けとともに現れて30年。身長170センチの小兵ながら身軽さ、技術、パワーを併せ持つオリジナリティー豊かな戦いぶりでプロレス界に多大な影響を与えた“世界の獣神”が、平成の終わりにリングを去ることを決断した。

 前日に行われたIWGPジュニアヘビー級選手権試合で王者の石森太二に挑戦して敗れた後、引退を示唆していたライガー。この日の会見で、「獣神サンダー・ライガーは来年1月の東京ドーム大会で引退いたします」と宣言した。

 「あの試合を通して、これ以上の自分の伸びしろはないな、と感じた」のがその理由。「『まだやってたの?』と言われてやめるよりも、『まだやれるのに、なんでやめるの』と言われてやめた方が、ボクの中でレスラーらしいかな。レスラーは強くなきゃいけないと思ってるので、ちょっとズレが出てきたなと。自分の中でね」という、自身の美学を貫いてのことだった。

 最後の舞台は平成元年の89年4月に初登場した舞台と同じ東京ドーム。「ウソーと思って。東京ドームで平成元年にデビューして平成が終わるとともに引退。かっこよくね?新日本プロレスには感謝しています」とうれしそうに話した。

 引退までの10カ月は「“引退ツアー”ではないですけども、回れる限りのところを回って、皆さんに最後の姿というか、見ていただければと思う」という。海外でも多くのファンに支持されており、「海外で決まってるところがありますし、日本の中での他団体でも決まってるところがある」と、新日本以外にも積極的に参戦する考え。対戦したい相手はなく、「オレがやりてえよって人がいたら手を挙げてほしい」と呼びかけた。

 史上最多のIWGPジュニアヘビー級王座11度獲得。94年には自ら提案して団体の枠を超えて同級レスラーが争う勝ち抜き戦「スーパーJカップ」を開催するなど多大な功績を残した30年を「やり残しはない。本当に好きなことをやらせていただきました。ファンの皆さんにも支持していただいたり、こんな幸せなプロ人生はないんじゃないかなって感じてます」と、満足感たっぷりに振り返った。

 今後について具体的なことは語らなかったが、現在も自身の部屋がある新日本の道場に残る可能性は「十分ある」と明言。「これはどういう意味かみなさん考えてください」と付け加えた。

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