辰吉寿以輝、父・丈一郎も成し遂げていない初回KOで11連勝

1回TKO勝ちした辰吉寿以輝(左)を照れながら祝福する父・丈一郎
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 「ボクシング・8回戦」(5日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(48)の次男で、日本スーパーバンタム級21位の辰吉寿以輝(22)=大阪帝拳=が56・5キロ契約8回戦に臨み、松浦大地(30)=ワタナベ=を1回2分7秒TKOで下した。寿以輝は自身初の初回KO勝利で、デビューから無傷の11連勝(8KO)を飾った。

 カリスマの遺伝子を受け継ぐ寿以輝が“父超え”を果たした。世界王座3度戴冠の丈一郎がキャリアで一度も記録していない初回KOを達成した。

 メインイベントに登場した寿以輝は、11戦6勝(2KO)3敗2分けの松浦を立ち上がりから圧倒。左フックで2度倒すと最後は連打からの右ストレートで倒し、レフェリーストップと相手陣営のタオル投入を呼び込んだ。「ええ感じで思った以上の試合運び」という内容にテンションも上がり「いつか必ず世界を獲ります!」と、リング上で“世界”の2文字を初めて口にした。

 父・丈一郎はこの日もリングサイドで試合を見届けた。3試合連続のKO勝利に、辛口で知られる丈一郎は「焦りすぎ」とフィニッシュシーンを課題に挙げた。「コンビネーションというけれど、あれは連打しているだけ。例えば相手にガードさせておいて、あいたボディーを一発で仕留めるというようなものがコンビネーション。そういうことが上に行くには必要になってくる」と説く。それでも「今日はこれでいい。(寿以輝は)アマチュアを経験していないので練習よりもキャリアが必要」と試合を重ねるごとに成長していく次男を認めた。

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