井岡一翔「背水の陣」負けたら引退も…再び4階級制覇に挑戦 日本人初偉業今度こそ
「ボクシング・WBOスーパーフライ級王座決定戦」(6月19日、幕張メッセ)
元3階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級2位の井岡一翔(30)=Reason大貴=が19日、埼玉県内の所属ジムで会見し、6月19日に幕張メッセイベントホールで同級1位アストン・パリクテ(28)=フィリピン=と同級王座決定戦を行うと発表した。井岡は18年大みそかに日本人初の4階級制覇をかけた同級王座決定戦でドニー・ニエテス(フィリピン)に1-2の判定で敗れて以来の再起戦。「背水の陣」と、負ければ引退も覚悟して再び快挙に挑む。
もう負けられない。ニエテスがベルトを返上したことで2戦連続王座決定戦のチャンスが巡ってきた井岡は「負けてからの再起戦でタイトルってないことだと思う。ビックリした」と驚きつつ、「背水の陣。人生をかけて臨む」と言葉に力を込めた。
連敗ならばちらつくのは引退の2文字。「やる前から決断するのは自分の考え方としては違う」と前置きしながら、「そうならざるを得ない、自分の決断じゃなくても、という部分では危機感がある」と覚悟した。
惜敗したニエテス戦は「勝ったかなという試合。技術、パワーという部分で不足しているとは感じなかった」と手応えも感じている。敗因を「戦略だったり試合展開、かけひき」と分析。「今までと違った部分を出すのは一つの勇気。戦略としてそこに踏み込まないと。分かりやすくいうと力強いパンチを勇気を出して打ち込んでいくこと」と勝つための戦いをイメージした。
2年2カ月ぶりの日本での試合を「海外でやってきて、成長した姿を見せたい」と歓迎。パリクテの印象については「アグレッシブ。若くて勢いがあってパンチ力もある」と話した。自身を7センチ上回る172センチの長身だが、「特に苦手意識はない」という。
20日に米ラスベガスへ出発し、試合直前までの約2カ月間、スパーリングを中心に調整を続ける。「勝てば何でもいい。勝ちさえすれば次につながる」と、こだわるのは結果だけだ。