令和で幕開け「オカダ新時代」結婚、デビュー15周年…王者が歩む新ロード
IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(31)が、新日本の福岡国際センター2連戦2日目の5月4日、SANADA(31)の挑戦を受けて初防衛戦を行う。4月6日、新日本が初進出した米ニューヨークの殿堂、マジソン・スクエア・ガーデン(MSG)でジェイ・ホワイトを破って10カ月ぶり5度目の戴冠。復権を果たすと、同12日には人気声優の三森すずこ(32)との結婚を発表した。今回は新元号「令和」初のIWGP戦で、私生活でも新婚第1弾のタイトル決闘は公私ともに心機一転の新スタート。8月にはデビュー15周年の節目を迎える王者の新ロードが注目される。
2012年2月に棚橋弘至を破り、IWGP王座初挑戦初戴冠をやってのけたオカダは、新日本の旗揚げ40周年イヤーに誕生したプリンスとして大化け。IWGP戦では棚橋をはじめ内藤哲也、AJスタイルズ、ケニー・オメガらのライバルと名勝負を繰り広げ、新日本マットを支えてきた。
安定軌道を描いてきたオカダだが、昨年6月の大阪城ホール大会でオメガとの三本勝負に敗れて敗退。13度目の防衛戦に失敗し、720日の長期政権に終止符が打たれた。
王座転落の後遺症を引きずったオカダは“風船男”となって迷走。台頭するホワイトに対して昨年のG1公式戦に続いて今年の1・4東京ドーム大会と2連敗を喫し、重度のスランプに陥った。
再起のチャンスを得たのは今年3月のニュージャパン・カップで、32人が顔をそろえた異例のトーナメントで躍動。SANADAとの決勝対決を制して6年ぶり2度目の優勝を果たすと、IWGP王座の挑戦舞台となったMSGへ乗り込んだ。
4月上旬のニューヨークは世界最大手WWEなど多くの団体が大会を開く興行戦争となったが、新日本は超満員札止めの観衆1万6534人を集めた。オカダはホワイトと日本そのままの激闘を繰り広げ、目の肥えた米国ファンを熱狂させた。
すさまじいオカダコールが沸き起こる中、最後は旋回しての墓石式脳天くい打ちからレインメーカーをたたき込み、連敗を喫していたホワイトに雪辱。「日本のプロレスの力を見せることができたと思う」と、ベルトとともに王者らしい立ち居振る舞いも取り戻した。
平成の最後には結婚も発表。元号が令和に変わった5月4日には初防衛戦を控える。前回戴冠時はIWGP史上最長の12回連続防衛を果たし、歴代1位の連続保持日数を記録した。通算防衛回数は1位の棚橋にあと3と迫り、更新も視界に入る。8月にはデビュー15周年の節目を迎える。令和とともに、オカダの新時代が始まる。