村田諒太 負ければ引退の覚悟 7・12大阪で王者ブラントと再戦決定
「ボクシング・WBA世界ミドル級タイトルマッチ」(7月12日、エディオンアリーナ大阪)
ボクシングの帝拳ジムは25日、都内で会見を開き、前WBA世界ミドル級王者で同級3位の村田諒太(33)が、同級王者ロブ・ブラント(米国)に挑戦すると発表した。昨年10月に米ラスベガスで王座を奪われてからの再起戦がリターンマッチとなった村田は「最後の試合になるのか、村田をもっと見たいと言ってもらえるのかどうか、ジャッジメントされる試合になる」と、負ければ引退の覚悟を示した。
会見には村田だけでなくブラントも出席。村田は再起戦が雪辱戦となったことを「こんなチャンスなんて、他のボクサーはもらえない。それを生かせないなら、それまでの人間」と受け止めた。
スピードと手数の前に大差で判定負けし「完全な負け。屈辱的」と認める前回の試合。映像を何度も見返し「恥ずかしい自分の姿に目を向けることは難しいが、避けてはいけない。しっかり見て、反省したことを練習できている」と成長のエネルギーにしている。
同じ戦い方では結果は変わらない。「足がまったく動いていなかった。しっかり下半身を作った上で打つ、という基本ができていなかった。基本的なことを治すことで違うボクシングができる」と、対策の一端を口にした。
一方のブラントは2度目の防衛戦。再戦にも「村田選手が、私のホームで挑戦させてくれたのが始まり。村田選手のホームである日本で試合をするのは当然だと思うが、結果は変わらないと思う」と自身の笑みを見せた。
試合後の写真撮影で、村田は厳しい表情でにらみ合い。屈辱を味わわされた相手に「会いたいとも思っていなかったし、彼と何かしたいとも思っていない。ふざけんなこの野郎、という気持ちがプロにきて始めてあるのかなと思った」と、珍しく闘志をたぎらせた。