伊藤、判定負けで防衛失敗「言い訳できない」
「ボクシング・WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(25日、キシミー)
王者の伊藤雅雪(28)=横浜光=は挑戦者で同級9位のジャメル・ヘリング(米国)に0-3の判定で敗れ、2度目の防衛に失敗した。伊藤は攻めあぐね、最後までペースを握ることができなかった。
昨年7月に王座に就いた同じフロリダで陥落。伊藤は前評判のそれほど高くなかった世界初挑戦のヘリングに対し、持ち味の攻撃力を発揮できなかった。目からは涙があふれ「言い訳はできない。自分が足りなかった」と潔く話した。
長いリーチ、フットワークで距離をつくられ、序盤から相手ペースとなった。飛び込んでもパンチを合わされクリンチで封じられた。サウスポーの技術の高さを痛感していた。
さらなる大舞台を見据えて米興行大手トップランク社と契約し、ジムも移籍。米国への本格的進出に向け、新たな一歩を踏み出したばかりだった。「何を残せるか、どんなことができるかを考えてやってきた。これが現実とは思いたくない」と無念さをにじませた。