木村翔、中国の夢再びならず…カニサレスに0-3大差判定負けで2階級制覇に失敗
「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(26日、撫州)
ダブル世界戦が中国江西省撫州市の撫州市体育館で開催され、WBA世界ライトフライ級タイトルマッチでは、同級2位の木村翔(30)=青木=が0-3の判定で、王者カルロス・カニサレス(26)=ベネズエラ=に敗れた。カニサレスは2度目の防衛に成功。
WBO世界フライ級王座に続く2階級制覇を狙った木村は1階級下げての挑戦。前回の王座は17年7月に上海で五輪2連覇の鄒市明(中国)を大番狂わせの11回TKOで破って獲得したもの。「中国の英雄」を沈めたファイトが与えた衝撃は大きく、中国では卓球の福原愛さんに次ぐ有名な日本人アスリートとも言われている。
田口良一(ワタナベ)と引き分け、小西伶弥(真正)に判定勝ちしていることで日本でもおなじみのカニサレスの技巧を正面からの打ち合いで止めようとした。序盤、木村はスピードあるパンチを浴びても前進を止めず距離をつぶす。王者のスタミナを削りにかかったが、中盤以降、右目上をカットするなど木村も失速。気迫は最後まであったが、スピードが落ち、左右フックを振り回すだけの単調な攻撃となり、王者をとらえることができなかった。
ジャッジはカニサレスの有効打を支持。スコアは119-109が2人、118-110が1人と大差だった。木村は中国で再び夢をかなえることはできなかった。木村の通算戦績は23戦18勝(11KO)3敗2分け。カニサレスは23戦22勝(17KO)1分け。