木村翔 王者の技術に脱帽「思っていた以上にさばくのがうまかった」

 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(26日、撫州)

 フェザー級王座に挑んだ同級10位の久保隼(29)=真正、ライトフライ級王座に挑戦した同級2位の木村翔(30)=青木=はともに敗れ、世界2階級制覇はならなかった。木村は王者カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に大差の判定負け。攻撃が空回りし、採点は2人が109-119、残る1人が110-118だった。カニサレスは2度目の防衛に成功した。

 直線的ながら破壊力のある木村の攻撃が、無敗の王者の技術に封じられた。勝機を見いだせず、採点では大差をつけられた。「どんどん(相手の体力を)削っていこうと思ったが崩せなかった。思っていた以上にさばくのがうまかった」と脱帽した。

 「いつでも、どこでもやる」とたたき上げらしい挑戦精神を持ち、フライ級より1階級軽いライトフライ級、試合間隔2カ月足らずで5度目の世界戦に臨んだ。「しっかりパンチは打てていた。自分の力不足」と語った。調整失敗はなかったというが内容、結果ともかつてない厳しいものとなった。

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