全日本・青木さん追悼セレモニーで盟友・佐藤光留が号泣「本当にさみしいよ!」
「プロレス・全日本」(18日、後楽園ホール)
3日に交通事故により41歳の若さで死去した世界ジュニアヘビー級王者・青木篤志さんの追悼セレモニーが行われた。会場内に設けられた献花台には多くの花だけでなく、ペヤングソース焼きそばなど青木さんの好物も献げられ、メインイベントでは、青木さんの盟友でこの日に青木さんの王座に挑戦予定だった佐藤光留と青木さんの弟子の岡田佑介が特別試合で対戦。青木さんが得意としたグラウンドの攻防から、佐藤が蹴りと関節技を中心に厳しく攻め、最後は捕獲式腕ひしぎ逆十字で粘る岡田をねじ伏せた。
試合後、マイクを握った佐藤は涙をあふれさせながら、「今日は青木篤志対佐藤光留の世界ジュニア戦がある予定だった後楽園ホールにたくさんのご来場ありがとうございます」とファンに感謝。「ボクのプロレスの半分だった青木さんが突然いなくなってから、本当に忙しい日々でした。自分の興行もあったり、すぐに全日本のシリーズも始まったり、楽しみにしている人もたくさんいたんで、ボクがへこんでるわけにはいかないと思って。会いにいった青木さんも、『いいからリングに上がって下さい』と言う人で、やっぱりそういう顔をしていました」と、青木さん死去後について語った。
続けて、「でも、青木さんがいるはずだったリングに立ったら、本当にさみしいよ!青木さん、青木さん、青木さん!」と絶叫。全日本は青木さんの王座は防衛期限の11月末まで保持し続けることを決めており、佐藤は「ベルトを持ったまま遠くに行っちゃった青木さん、防衛期限の11月終わりまでベルトを誰にも渡さないで下さい。ボクたち全日本ジュニアが死すまで譲り受けてから輝かせ続けます。全日本ジュニアは一生、明るく、楽しく、激しく、進化し続けます」と天国に誓った。最後は多くのファンがすすり泣く中、選手総出で10カウントゴングとともに黙祷を献げた。
岡田はインタビューで、「今日、ハッキリ分かったことは、オレはまだプロレスが全然分からへん。もっと青木さんに叱られてでもプロレスを教わりたかった。もっと甘えたかった」と、亡き師匠への思いを吐露。「でも、今日の試合が終わった瞬間に青木さんはおらへん。もうオレは自分の力でプロレスを分かっていかなあかん。もっともっとプロレスを勉強して、高みにいきたいと思います」と決意した。
また、全日本社長で青木さんが付き人だった秋山準も「今日は佐藤君と岡田の試合をどこかで見てくれていると思います」と青木さんに思いをはせながら、「でも、前を向いていかないといけない。ボクは先頭に立って行かないといけないんで。しっかり前を向いて全日本を前に進めたいと思います」と自分に言い聞かせるように話した。