シンママボクサー吉田実代が世界王座獲得「ママおめでとう」母娘で号泣
「ボクシング・WBO女子世界スーパーフライ級王座決定戦」(19日、幕張メッセ)
トリプル世界戦が幕張メッセ内の幕張イベントホールで開催。WBO女子世界スーパーフライ級王座決定戦では、東洋太平洋、日本バンタム級王者・吉田実代(31)=EBISU K’s BOX=が3-0(100-90×2、99-91)の判定で、WBOアジア太平洋女子フライ級王者ケーシー・モートン(35)=米国=に勝利し、空位の王座に就いた。
4歳の長女・実衣菜ちゃんを育てるシングルマザーでもある吉田。「ママいいよ!」の声援を受け、序盤から有効打で上回り、ペースを支配する。最後まで主導権を渡さず、2人がフルマークを付ける判定で完勝した。
20歳でキックボクシングを始め、総合格闘技にも挑戦。14年にボクシングに転向した。17年10月に“モデルボクサー”として話題を呼んでいた高野人母美に判定勝ちして日本女子バンタム級の初代王座を獲得したことで注目を浴びる。昨年8月には東洋太平洋王座も獲得。1階級落としてつかんだ初の世界戦で、一発で答えを出した。
実衣菜ちゃんを鹿児島の実家に預け、この試合に集中した。歓喜のリングで“再会”に「実衣菜ずっと待ってくれてありがとうね」と抱き合い、母娘で号泣した。「娘もそうなんですが、格闘技を始めて11年、みなさんのおかげでかつことができました」と感謝した。そして「ママおめでとう」と最愛の娘に祝福された。
吉田の戦績は14戦13勝1敗。モートンは13戦8勝(1KO)2敗3分け。