王者・京口 大差判定勝ちで初防衛果たすも「収穫は勝ったことだけ」
「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(19日、幕張メッセ)
WBAライトフライ級スーパー王者・京口紘人(25)=ワタナベ=が挑戦者の同級10位タナワット・ナコーン(26)=タイ=に3-0で判定勝ちし、同級初防衛を果たした。苦戦を強いられたが積極的に前に出続け、勝利を引き寄せた。WBO世界女子スーパーフライ級王座決定戦10回戦は世界初挑戦の吉田実代(31)=EBISUK’sBOX=がケーシー・モートン(米国)に3-0の大差の判定勝ちを収め、新王者となった。
初防衛に成功した。内容でも上回った。だが、倒せなかった。3-0の大差判定で試合を制した京口だが「おもろない試合をしてすみません。圧倒すると大きいことを言っていたのにふがいない試合をした」と謝罪の言葉ばかりを並べた。
早期決着を狙って序盤から飛ばしたが、ムエタイで300戦以上のキャリアを誇る挑戦者は打たれ強く「思っていたよりやりにくく、パンチを殺す柔軟性を感じた」という。得意の左ボディーやアッパーを巧みにいなされた。10回に右フックでぐらつかせたが、仕留めるどころかダウンにも至らなかった。
「収穫は勝ったことだけ」というのは偽らざる本音だった。負傷もダメージもなく、陣営は年間3試合を行う意向を示した。京口も「統一戦を実現させたい」と思いを語った。
次戦の標的は正規王者カニサレス(ベネズエラ)との統一戦となる可能性もあり、年末にはWBC王者・拳四朗(BMB)との他団体統一戦への夢も広がる。王座を守り抜いたことで未来への道はつないだ。