長州力が引退「家族の元へ帰ります」さらば革命戦士…パワーホールよ永遠に
「プロレス・長州力プロデュース興行」(26日、後楽園ホール)
昭和、平成を駆け抜けた革命戦士が令和元年に45年のレスラー生活を終えた。長州力(67)が6人タッグ戦の引退試合を行い、弟子の真壁刀義(46)にフォール負け。試合後は「私はここまでです。家族の元へ帰ります」と観衆に宣言し、今後については「何も考えてない。ゆっくり考えます」とだけ話した。
革命の終幕に涙はなかった。長州が最後の戦いに選んだのは、盟友の越中詩郎、まな弟子の石井智宏と組み、永遠のライバル藤波辰爾、後輩であり激闘を繰り広げた武藤敬司、付き人だった真壁刀義組との対戦だった。
藤波に“掟破り”のドラゴンスクリュー、合体技ハイジャック脳天くい打ちなどを披露すると超満員札止め1797人の観衆は熱狂。終盤は真壁との一騎打ちとなり、代名詞のリキラリアット2連発などで追い込んだがフォールは奪えず、真壁のキングコング弾4連発に力尽きた。
試合後は10カウントゴングもセレモニーもなし。マイクを握ると、「私にとってプロレスは何だったのかと振り返ると、すべてが勝っても負けてもイーブンでした」と、晴れやかな表情で話した。
さらに、「どうしても勝てない人間がいました」と、英子夫人をリングに上げて抱擁とキスを交わし、「私はもう止まります。Uターンして家族の元へ帰ります」と宣言。インタビューでは「ここまでやってこられたのも、あの人を見て、プロレスはこういうもんだよと(学んだから)」などと、師匠のアントニオ猪木参院議員への思いを吐露した。
今後については「何も考えていない」という。退場後、場内に映し出されたあいさつ文には「まさかここまでやるとは…長くいすぎました。7月には孫も生まれます。これからは孫の人生の師匠になりたいと思います」などと記されていた。