大仁田厚、ヒザ人工関節手術から復活「やりたいことやって何が悪いんじゃ!」
「プロレス・大仁田厚デビュー45周年大会」(13日、新木場1stRING)
変形性ヒザ関節症のため、2月22日に両人工ヒザ関節置換術を受け、長期欠場していた“邪道”大仁田厚(61)が奇跡の復活を果たした。
大仁田はメインイベントの「ワイルド・セブン追悼~大仁田厚デビュー45周年記念・いきなり電流爆破 ストリートファイトバンクハウス・エニウェア電流爆破バット6人タッグデスマッチ」で、保坂秀樹、リッキー・フジと組み、橋本友彦、怨霊、レザーフェイス組と対戦。試合前には、5月5日にがんのため死去した愛弟子ワイルド・セブンさんの追悼セレモニーを行い、いきなり試合に突入した。
大仁田は開始早々、巨漢の橋本をブレーンバスターで投げ捨てるなど、好調な滑り出し。怨霊には、自身の代名詞でもある机上パイルドライバーを見舞って復活をアピールした。しかし、橋本が大仁田を有刺鉄線ボードに突っ込ませ、会場外の駐車場に連れて行くと、電流爆破バットで一撃された。リングに戻ると、3人がかりでウイークポイントのヒザを攻め立てられた。
窮地に陥った大仁田だが、橋本に赤い毒霧を噴射し形勢逆転。大仁田はレザーを駐車場に連行し、電流爆破バットで一撃。青息吐息のレザーをリングに引き戻し、イス、テーブルの破片で殴打。そして3発目のバックドロップで、3カウントを奪取(15分4秒、片エビ固め)。5カ月ぶりの復帰戦と45周年を自らの白星で飾った。
試合後、マイクを持った大仁田は「いつまでもオレのことを信じてくれてありがとよ。オレのことを信じてると、『バカヤロー』とか言われるだろうよ。だけど1回の人生じゃないか。自分がやりたいことをしたいときにやって何が悪いんじゃ。オマエらがいるかぎり、大仁田厚は絶対に死なん。5カ月苦しかったけど、リングに帰ってきて本当によかった!」と絶叫。
そして、大仁田はこの日、セレモニーのため、来場していたセブンさんの長男・駿さん(24)を招き入れ、「セブンに別れを言いたい。リングがオレたちの別れであり、出会いであり。セブンに言っとけ、『今までありがとよ』って」と叫び、駿さんとガッチリ握手を交わした。
バックステージに戻った大仁田は「こうやってオレを好きでいてくれるファンがいる。その人たちに、いつか答えを出さなきゃいけない。答えがどういうものかはわからないけど。(自主興行は)あまり考えていないけど、需要と供給だから。お客さんが入らないと。ただ新日本ばかり独走させてたら、新日本一色になる。インディーもがんばらないと。ボランティアレスラーだけど、今日は交通費とメシ代くらいのギャラはもらいます。グッズ売り上げは懐に入れます(笑)。復帰を決めた以上、ヒザが痛いのは仕方ない。ここまで来たらとことんやる」とコメントした。
今大会は、前売り券を発売開始して早々にチケットは完売。1枚の当日券も出すことができず、超満員札止め400人(主催者発表)の観衆が集まる大盛況。両ヒザにメスを入れた大仁田だが、まだまだ健在のようだ。