悪童ルイス・ネリが再び体重超過 反省してるの?再計量強いられる

 「ボクシング・WBCシルバー・バンタム級タイトルマッチ」(20日、ラスベガス)

 前WBC世界バンタム級王者で現在同級1位でシルバー王者のルイス・ネリ(24)=メキシコ=が19日(日本時間20日)、体重超過での王座はく奪処分から復帰4戦目の計量に臨んだが、1回目でバンタム級上限を0・5ポンド(約226グラム)オーバー。1時間後の再計量でリミットの118ポンド(53・5キロ)でクリアした。対戦相手の同級6位フアンカルロス・パヤノ(35)=ドミニカ共和国=は117・5ポンドで一発クリアした。試合はラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで、キース・サーマン(米国)とマニー・パッキャオ(フィリピン)によるWBA世界ウエルター級王座統一戦のアンダーカードとして開催される。

 ネリが再び計量でミスを犯した。王者として臨んだ昨年3月の山中慎介(帝拳)との一戦で失格となり大問題を起こしたネリ。山中戦ではバンタム級の上限を1回目に2・3キロと大幅にオーバーした。再計量でも1・3キロ超過し、王座をはく奪された。しかし強行された試合では、山中を圧倒。計4度のダウンを奪って2回TKO勝ちし、山中は現役引退となった。

 悪質な体重超過を重く見た日本ボクシングコミッションは、ネリに活動停止処分を科し、事実上の永久追放とした。ただ、この処分は国外で適用するものではなく、ネリは昨年10月に地元ティファナで復帰。復帰3戦全勝でWBCランキングは指名挑戦権を得られる1位に上昇している。元WBA世界同級スーパー王者のパヤノに勝ってその地位を確実なものとしておきたい一戦だ。

 それなのに、またしても計量失格となりかねない失態。オーバーが告げられると落胆した表情を浮かべた。再計量では通過したが、前回のトラブルを反省しているのか甚だ疑わしい。

 現在、WBCバンタム級はダイヤモンド王者にノニト・ドネア(フィリピン)、正規王者にノルディ・ウーバーリ(フランス)、暫定王者に井上拓真(大橋)と3人のタイトルホルダーが存在する。この試合に勝てば、ネリがどこかの王座に絡んでくる可能性が高い。パヤノは昨年10月、WBSS1回戦で井上尚弥(大橋)に初回70秒KO負けしてから再起2戦目となる。

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