ロマチェンコを「フランチャイズ王者」に認定 一部で批判の声も
WBC(世界ボクシング評議会、本部=メキシコ市)が23日(日本時間24日)、メキシコ・カンクンのグランド・オアシス・カンクンで開催中の第57回年次総会でランキング会議を開き、各階級王者の次戦などを確認した。ライト級では王者のワシル・ロマチェンコ(31)=ウクライナ=が「フランチャイズ王者」に認定された。
「リング・マガジン」のパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングでトップに君臨するなど「Hi-Tech(先端技術)」とも称される超絶技巧で現役最強ボクサーとの呼び声高い世界3階級王者がフランチャイズ王者に昇格したことが確認された。
「フランチャイズ王者」とはWBCが今年5月の中間総会で新たに設置した王座で、ロマチェンコはミドル級のサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)に続いて2人目となる。WBC王者の中で特別な選手に与えられ、フランチャイズ王者が誕生した階級は別の選手が正規王座に就くことになる。今回は暫定王者のデビン・ハニー(米国)が正規王者に昇格した。
一方で「フランチャイズ王者」に関しては、王座乱立を招き、タイトルの権威が損なわれるという批判もある。「暫定王者」、「スーパー王者」を乱発して各階級に王者が3人いるなど混乱を招いたWBAの「スーパー王者」制度と変わらないとも指摘される。
今回の決定についてもネット上では「合理的でない」、「ナンセンスだ」、「ボクシングに詳しくない友人にチャンピオンの説明をしても理解してもらえない」などと批判の声が相次いだ。また、フランチャイズ王者という名称そのものが好みでないという声も集まっている。