尚弥 ロマチェンコと夢マッチあるか 豪華2ショット実現 対戦へも興味
あるか、夢マッチ-。都内で開催されているボクシングのWBO総会の最終日は5日、都内で祝賀会が行われた。WBA・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(26)=大橋=とWBA・WBC・WBO世界ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(31)=ウクライナ=が初対面し、豪華2ショットが実現。井上は「自分も階級を上げて、将来的にという話もなくはない」と“世界最強”ビッグマッチを視野に入れた。
世界最強を争う2人が夢の共演だ。初来日のロマチェンコは年間最優秀選手、尚弥は3階級制覇をたたえる特別賞を受賞。授賞式の壇上に並び立った2人とガッチリ握手を交わすと、無数のフラッシュが瞬いた。
ロマチェンコは権威ある米国のボクシング専門誌「ザ・リング」が認定するパウンド・フォー・パウンド(PFP=全階級を通じたランキング)で長く1位(現在は2位)を守り“世界最強”との呼び声が高い。尚弥はPFPで3位につけ、早期KO連発と階級最強決定トーナメントのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)制覇で“モンスター”の異名を世界にとどろかせた。
2人はともに米国の大手プロモーター、トップランク社と契約。尚弥は11月のWBSS決勝ノニト・ドネア(フィリピン)戦の前にロマチェンコのスパーリングパートナーだったジャフェスリー・ラミド(米国)とスパーリングをするなど、縁は浅くない。
初対面のロマチェンコと会話はなかったという尚弥。だが、「今は現実的じゃないのでなんとも言えない」と前置きしつつ、「僕もよく見ている選手で、自分も階級を上げて将来的には、という話もなくはない。そういうイメージでは少し見ていた。体格もそんなに変わるわけじゃないので」と4階級上の相手との超ビッグマッチへ興味をのぞかせた。
一方のロマチェンコは自身のPFPランクのすぐ下につける尚弥について「彼のことはあまり詳しくない。すみません」としながらも、「試合時間が短い、早い段階でKOできる選手ということは知っている。ドネア戦はハイライトを見た」と“モンスター”ぶりは認識しているようだ。
尚弥の次戦は、来春に米ラスベガスでWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との王座統一戦になるとみられる。双方とも対戦を熱望しており、カシメロは尚弥に向けて強気な発言をしているという報道もある。
尚弥は「いいんじゃないですか。そっちの方が盛り上がるし。どんどんとあおってもらって」と余裕の笑み。貫禄を増す“モンスター”と“世界最強”が戦う日は訪れるだろうか。