渡部あきのり、一撃33度目KOで東洋初防衛!村田諒太式ガードで「今までで一番強い」
「ボクシング・OPBF東洋太平洋スーパーウエルター級タイトルマッチ12回戦」(16日、後楽園ホール)
15連続KO勝利の日本タイ記録を持つ王者の渡部あきのり(34)=角海老宝石=が挑戦者の同級8位シティデット・バンティ(28)=タイ=を2回KOで破り、初防衛に成功した。
渡部は相手のしつこいクリンチと大振りのパンチにやや手を焼いたが、2回に右ボディー一撃で粉砕。通算KO数を33に伸ばし、日本歴代5位に並んだ。
快勝に「47戦して今までで一番強い自分でリングに上がれたと思う。34歳、これからというものを見せて行きます」と成長を実感。「ボクシングは世界チャンピオンになるためにやっている。スーパーウエルター級なのか、ミドル級なのか、ウエルター級なのか、どの道になっても勇敢に挑戦していきたい。後は会長が言った試合に、いい結果で応えていきたい」と貪欲に世界王者を目指す意気込みを示した。
強くなった部分を「気持ちの部分。勝ちたいと焦っちゃって空回りしたのが自分のパターンだった。それをどう押さえるか、47回(試合を)やって、やっと気づけてきた。今年に入って、オレ、強くなるな、と感覚的に感じた」と説明。現在はディフェンスに力を入れており、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)、4階級制王者サウル・アルバレス(メキシコ)らの世界の強豪の名を挙げ、「みんなディフェンスがいい」という。
特に、この試合では村田のガードを固めてプレッシャーをかけるスタイルを取り入れたといい、「あのプレスすごいじゃないですか。全部はマネできない。人間が違うから。いいなと思うものをつまんで、できるかできないかをふるいにかけて自分のものにする」と力説した。