ロマゴン3年ぶり王座復帰 全勝王者ヤファイに復活の9回TKO勝ち
「ボクシング・WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(29日、フリスコ)
トリプル世界戦が2月29日(日本時間3月1日)、米国テキサス州フリスコのフォード・センター・アット・ザ・スターで開催され、WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチでは、元世界4階級制覇王者で同級2位のローマン・ゴンサレス(32)=ニカラグア=が、王者のカリド・ヤファイ(30)=英国=に9回25秒TKO勝ち。ゴンサレスはシーサケット・ソールンビサイ(33)=タイ=に判定負けで初黒星を喫してWBC世界同級王座を失った17年3月以来、約3年ぶりの世界王座復帰となった。
4回KO負けした17年9月のシーサケットとの再戦以来、2年半ぶりの世界戦となる「ロマゴン」。過去10度日本のリングで試合を行っている元4階級王者は、ニカラグア国旗色のトランクスの前面中央に日本列島のシルエットと「日の丸」を表すかのような、赤い円形のデザインを施し、復活の一戦に臨んだ。
立ち上がりから接近戦となった試合は、2回にゴンサレスが連打のペースを上げると、ヤファイは鼻をカット。6回にはバッティングでゴンサレスが右目尻をカットするが、ペースは渡さない。8回終盤に連打からの右で先制のダウンを奪う。そして9回に痛烈な右ストレートで全勝王者を粉砕した。
ゴンサレスの復活でスーパーフライ級が活況を帯びてきた。現在の王者はWBCがフアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)、IBFがジェルウィン・アンカハス(フィリピン)、そしてWBOが井岡一翔(Reason大貴)。勝利者インタビューでゴンサレスは「統一戦を目指したい」と今後について語った。
無敗のまま4階級を制覇し、15年から17年にかけてパウンド・フォー・パウンドの頂点に君臨していたゴンサレスは、17年3月にシーサケットに0-2僅差判定でキャリア初黒星。同年9月の再戦では痛烈な4回KO負けで連敗した。体格での不利もあり、スーパーフライ級では限界説もささやかれたが、18年9月にカムバック。今回再起3戦目でWBAのベルトを獲得した。ゴンサレスの通算戦績は51戦49勝(41KO)2敗。6度目の防衛に失敗したヤファイは27戦26勝(15KO)1敗。