“ミスターデンジャー”松永氏が大日本に来場!25周年は「奇跡に近い」
「プロレス・大日本」(16日、横浜文化体育館)
“ミスターデンジャー”と呼ばれた伝説的デスマッチレスラーの松永光弘氏がかつての主戦場だった大日本の旗揚げ25周年記念大会に来場。自身がプロデュースしたサソリ&サボテンタッグデスマッチを見届けた。
リング上に巨大なサボテンと多数のサソリが入れられた箱が置かれ、箱に相手を押し込んで5カウントを奪った方が勝利という試合形式で、ジョシュ・クレイン、藤田ミノル組と佐久田俊行、塚本拓海組が対戦。松永が大歓声を浴びながらおなじみの入場曲「フラッシュゴードン」に乗って入場し、自ら箱にサソリを放つと試合が始まった。
佐久田は、かつて松永氏が後楽園ホールの2階席から急降下して注目を浴びた“バルコニーダイブ”を再現するかのように、2階席からのダイビングボディーアタックを披露。さらに、金串をクレインのほおに貫通させるなど凄惨(せいさん)な攻撃を見せたが、最後は藤田が箱の上で佐久田をサソリ固めで捕らえ、さらにクレインがサボテンで殴打して仕留めた。
現在はステーキ店を経営している松永氏は試合後、「正式に引退してから11年間、ほぼリングに向かうことはなかったし、プロレスもほとんど見ていなかったんですけど、来てよかった。非常にいい試合だったと思います」と満足顔。大日本が25周年を迎えたことには「それは奇跡に近い。絶対つぶれることがないと思っていたFMWも20年ぐらい前につぶれてしまって。いまだに存続しているのは大変なことだと思いますし、これからはプロレスも少しは見ていかなければ、と思います」と感心していた。
また、デスマッチレスラーをプロデュースする意志を問われると、「要請があれば考えますけど、そこまでの必要はあるのかな、と言う気はします」と否定的なコメント。「私自身はリングに戻ることは絶対ありませんし、そういう気持ちにも今日はならなかった。もう時代は変わっているんだなって」との心境を明かした。
続けて、今のレスラーへ「若い選手が上を落としてほしいという気持ちがあります」とメッセージ。「私が35歳の時はすでに上がいなかったので大御所という感じで、早く業界から出て行ってほしいというのを感じた」と自身の経験を語り、「代謝が悪いと思います。押し出されていくのは運命ですから、ベテランが。そういう選手に出てきてほしい」と世代交代の活発化を期待した。