今振り返るRIZIN 武尊が“最初で最後”の参戦「格闘技最高!」絶叫も…
RIZINを振り返る2回目は15年12月31日に行われた旗揚げ戦最終日の前半。久しぶりに大みそかのゴールデンタイムに帰ってきた総合格闘技はバラエティーに富んだカードが組まれた。
1万8365人とまずまずの集客の中で始まった第1試合は、PRIDE時代にはなかったRIZIN初の女子戦。ここでシュートボクシングの“ツヨカワクイーン”RENAが総合格闘技デビューを果たした。イリアーナ・ヴァレンティーノ(イタリア)を相手に得意の打撃で苦戦する場面が見られたものの、2回3分31秒、飛びついての腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。明るく愛くるしいルックスに加え、総合格闘技への高い適応力を見せつけたRENAは、一気にRIZIN女子のエースに躍り出た。
第6試合には立ち技格闘技K-1のカリスマ、武尊が登場した。K-1ルールで相手のヤン・ミン(中国)に持ち前のスピードと強打で攻め込むと、最後は強烈な左フックと右ストレートの連打を浴びせて2回3分0秒KOの快勝。試合後は観衆に向かって「格闘技最高!」と絶叫して拍手喝采を浴びた。
現在、武尊はRIZIN最高のスターであるキックボクシングRISE世界フェザー級王者の那須川天心との対戦が待望されているもののなかなか実現に至らず、ファンをやきもきさせている。だが、RIZINのリングで地上波の視聴者に名前を売ったのは那須川より早かった。この大会にはK-1からHIROYAと木村“フィリップ”ミノルも出場し、榊原信行実行委員長も友好関係を強調するなど今後もK-1勢の参戦は続くと思われたのだが、今のところ武尊の参戦はこれが最初で最後。そして、那須川とは1年後、すれ違いを見せることになる。
第7試合は女子無差別級戦。“霊長類ヒト科最強女子”ギャビ・ガルシア(ブラジル)が来襲した。身長186センチ、体重98キロという規格外の鍛え上げられた肉体で前日計量からファンを驚がくさせると、試合ではプロレスラーのコンガ・ザ・バーバリアンを叔父に持つレイディー・タパ(トンガ)とド迫力の殴り合いを演じ、最後はパウンドで1回2分36秒TKO勝ち。今まで見たことのないような圧倒的な存在感は、RIZINに大きなインパクトを与えていくのだった。(続く)