今振り返るRIZIN “霊長類最強女子”ギャビが堀田祐美子を秒殺!ミルコは貫禄V
RIZINを振り返る6回目は2016年12月31日のさいたまスーパーアリーナ大会だ。
第1試合にはいきなり“キックボクシング界の神童”那須川天心が登場。2日前の総合格闘技(MMA)デビュー戦で腕ひしぎ十字固めでガッチリ極められる大ピンチを切り抜けて勝利を収めた後、この日の参戦を直訴する驚くべき行動に出て、この大会のバックアップ選手だったカイウカ・オリージョ(米国)と対戦した。
序盤から切れ味鋭い左ストレート、左ローキックなど得意の打撃で圧倒し、グラウンドでもパンチの雨を降らせて優位に試合を展開。2回に入っても勢いは止まらず、右左のフックの連打でぐらつかせてグラウンドに持ち込むと、2回37秒、アームトライアングルチョークでオリージョをタップさせた。
得意の打撃ではなく絞め技で勝負を決め、キックボクシングとの“二刀流”への期待を膨らませた那須川。残念ながらMMAからは徐々にフェードアウトしてキックボクシング一本で活動していくのだが、この2連勝で知名度を上げ、新時代のスーパースターへの道を突き進んで行くのであった。
第2試合は無差別級トーナメント準決勝で、元大相撲大関のバルト(エストニア)がミルコ・クロコップ(クロアチア)と激突。RIZINのエースとの期待を受け、ここまでMMA3連勝中のバルトにとって真価を問われる一戦だったが、結果はあっけなかった。
74キロも上回る体重差を生かしてコーナーへ押し込んでいったが、ボディーに左のヒザをたたき込まれると逃げるように背を向けてしまい、パウンドの追撃を受けて1分49秒KO負け。これがバルトにとって今のところ最後のMMAとなってしまった。
第5試合では女子プロレスラー堀田祐美子が“霊長類最強女子”ギャビ・ガルシア(ブラジル)と対戦。肋骨を骨折した神取忍に代わって急きょ出場した49歳の堀田は、17キロ以上も重い相手に対し左回りで次々とロープへ飛んで意表を突いたが、見せ場はそこまでだった。1周しかかるところでギャビの左フックを浴びると、スタンディングの打撃で圧倒され、最後は倒れ込んだところにパウンドを受けて1回41秒TKOの惨敗。しかし、対戦が流れたギャビと神取の因縁はこれで終わりではなかった。
そして、メインイベントの第11試合は無差別級トーナメントの決勝戦。ミルコ・クロコップと準決勝でワレンティン・モルダフスキー(ロシア)を破ったアミール・アルアックバリ(イラン)の対戦となった。
アルアックバリがプレッシャーをかけながらも距離の探り合いが続く中、2分が経過しようとしたところで試合が動いた。アルアックバリの左フックに合わせるようなミルコの左フックがアゴにヒット。ミルコは、尻もちをついてすぐに立ち上がった相手に連打を放ち、倒れ込んだところにパウンドを浴びせての1回2分2秒KO勝ちで優勝。試合後はリング上で涙を流して喜んだ。
貫禄を示したミルコはさすがの一言。だが、この時42歳となっていたPRIDEのレジェンドが優勝したことは、RIZIN重量級の層の薄さを象徴しているようだった。(続く)
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