プロボクシング興行再開 リングサイドは防護服で“プロ初”無観客 思わず雄たけびも…
コロナ禍で中断していたプロボクシングの興行が12日、愛知県刈谷市で行われた中日本新人王予選で約5カ月ぶりに再開した。試合3週間前と前日の抗体検査で陰性だった選手が出場し、試合は無観客で行われた。日本ボクシングコミッション(JBC)は、公的会場を使用したJBC管轄下での無観客試合は「初めてだと思う」としている。
会場となった刈谷市あいおいホールはドアを開け放し、選手控室は使用せず、会場内にパーティションを置いてジムごとに区切ってスペースを作った。JBCは試合前に「三密を避ける」などの注意事項を告知。「大声での指示禁止」なども告知されたが、勝者が思わず「ヨッシャー!」と声をあげてしまう場面もあった。
両コーナーで選手が使うイスやバケツは毎試合交換し、ロープは1ラウンドごとのインターバルで消毒。抗体検査をパスしたレフェリーは試合ごとにシューズを消毒しシャツを交換、リングサイドのコミッション席、ジャッジ席はリングから距離をとり、タイムキーパーやドクターなどは防護服とフェースシールドを着用した。
今興行のプロモーターを務めた中日本ボクシング協会の東信男会長は、試合前に「コロナとはこれから長い付き合いになる。覚悟を持って今日の興行を成功させて、いい形でバトンをつなげていきたい」とあいさつした。