清水聡が復活V5 ボクシング140日ぶり聖地・後楽園で再開
「ボクシング・東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ」(16日、後楽園ホール)
ボクシングの常打ち会場、東京・後楽園ホールで2月27日以来、140日ぶりに公式試合が行われた。新型コロナウイルスの影響による自粛が12日に明けてから初のタイトルマッチ2試合は、OPBF東洋太平洋フェザー級は王者の清水聡(34)=大橋=が殿本恭平(25)=勝輝=を破って5度目の防衛に成功。日本スーパーライト級は挑戦者の永田大士(30)=三迫=が王者の井上浩樹(28)=大橋=を破って新王者となった。三迫ジムは現役日本王者が6人となり、同ジムの持つ日本最多記録を更新した。
ボクシングが聖地に帰ってきた。感染対策は12日に愛知県内で行われた自粛明け初の公式試合と同様に徹底。密を避けるため無観客で2試合に限定し、前日には初のPCR検査で全選手の陰性を確認した。大声での指示は禁止し、ラウンド間にはロープなどを消毒。その役目を元世界3階級制覇王者の八重樫東(大橋)が担った。
清水は昨年7月にプロ初黒星を喫し両眼窩(がんか)底を骨折してからの再起戦。初回に左ストレートと右フックで2度ダウンを奪い、その後は粘る相手に手こずったが、7回にコーナーでの連打でストップを呼んだ。
対人練習ができず、調整に苦心しながらも再起を果たし「体のバランスが悪い。勝ててホッとしてますけど」。次戦はWBOアジアパシフィック同級王者の森武藏(薬師寺)になる見込みだ。
聖地で無事に試合が再開し、JBCの安河内剛事務局長は「非常に意義深い。ただ、感染状況は悪くなっている。予防の部分でなにか気づきがあれば対処していきたい」と気持ちを引き締めた。