日本Sフライ級王者・中川 負傷判定V1 無観客で大声出し両セコンドに注意
「ボクシング・日本スーパーフライ級タイトルマッチ」(22日、後楽園ホール=無観客試合)
新型コロナウイルス感染防止のため無観客で行われ、王者の中川健太(34)=三迫=が同級1位のユータ松尾(30)=ワールドスポーツ=を9回1分55秒、3-0の負傷判定で破り初防衛に成功した。
初回から松尾の積極的なプレッシャーを足を使っていなしながら的確なワンツーなどを繰り出し、優位に試合を進めていった中川。6回終了後には両選手のセコンドが大声で指示を出したことで注意されるハプニングもあった。そして9回、偶然のバッティングで中川は左目上、松尾は前頭部から出血して試合がストップ。最大5点差をつける判定で中川が勝利をものにした。
中川は16年10月に同王座を奪取したが、17年3月の初防衛戦で高校時代の同級生だった船井龍一(ワタナベ)に敗北。その後、レイスポーツジムから三迫ジムに移籍し、目標に掲げた王座防衛を指名挑戦者相手に成し遂げた。試合は「内容的には全然だった」と話しながらも、「実力的に3年前を超えたことを日々実感していたけど、結果として証明することができてよかった。これで胸を張ってチャンピオンと言える」と満足顔だった。
三迫ジムは史上最多6人の日本王者が所属し、「プレッシャーになる」と苦笑する。それでも「三迫ジムなら夢は見られる。来月35歳になりますけど、チャレンジしたい」と意欲を示した。