白井・具志堅ジム25年の歴史に幕 “最後の試合”終え中林「勝って終わりたかった」
「ボクシング・東日本新人王予選」(30日、後楽園ホール=無観客試合)
世界王座13度防衛の日本最多記録を持つ元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏が会長を務め、31日に25年の歴史に幕を下ろす白井・具志堅スポーツジムの所属選手最後となる試合に出場したスーパーバンタム級の中林稜太郎(25)は二瓶竜弥(22)=DANGAN郡山=と引き分けたものの、優勢点の差で次戦に進めなかった。
この日は不在だった具志堅会長から「リラックスして頑張れ」とのメッセージを受けてリングに立った中林。2回に2度ぐらついても耐え抜き、最後まで積極的に前に出て手数を繰り出し続けたが、決定的な場面は作れなかった。
あと一歩で有終の美は飾れず。試合後は「勝って終わりたかったですけど、練習してきたことがすべて出せて、また次へ向けて頑張りたい」と前を向いたが、ジムの閉鎖には「とてもさみしいです」とつぶやいた。
日大出身の中林が入門したのは17年の初頭。「プロのジムを何件か回って、白井・具志堅ジムの練習が合っているというか、強くなれそうな感じがした。ジムにいた江藤光喜先輩(元WBA世界フライ級暫定王者、引退)、比嘉大吾選手(元WBC世界フライ級王者、現Ambition GYM所属)にあこがれもあった」との理由だった。
具志堅会長については「忙しくて見てくれる時間は少なかったですが、手数、スタミナのことはよく言って下さって、試合があるときは頑張れよと言ってくださった」との指導を受けたという。ジムが閉鎖する31日には「会長だけじゃなく、ジムのみなさまにありがとうございましたと言いたい」と感謝を伝えるつもりだ。