三浦春馬さんにささげる勝利 親友・江幡塁「目の前が見えないぐらいつらい」
「RIZIN.22」(9日、ぴあアリーナMM)
新型コロナウイルス感染拡大の影響により2月22日を最後に大会を自粛していたRIZINが約6カ月ぶりに再開。キックボクシングルール56キロ契約3分3回戦で、キックボクシングのWKBA世界スーパーバンタム級王者の江幡塁(29)=伊原道場=がシュートボクシング日本同級王者の植山征紀(24)=龍生塾ファントム道場=を3-0の判定で破り、RIZIN2戦目で初勝利を挙げた。
7月18日に死去した俳優の三浦春馬さんの親友だった江幡。1回は距離の探り合いの中、わき腹に右のミドルキックをたたき込むが、植山の左フックを浴びるなど、目立った場面はなく終わった。2回は江幡が左右のミドルキックでのボディー攻めが目立ち、左ハイキックも顔面を捕らえるなど優位に試合を展開。そして3回、江幡が植山が右のローキックを放つのに合わせて右ストレートが繰り出してダウンを奪う。そこから江幡は猛ラッシュをかけたが、植山もひるまずに前進。激しい打ち合いの中、江幡は右目上、植山は左目上から出血してドクターチェックが入ったが、再開後も2人は最後まで打ち合い、江幡が判定で勝利をものにした。
江幡と双子の兄でキックボクサーの睦は三浦さんと同じ茨城県土浦市出身で、小学校時代からの親友。中学時代には江幡兄弟がキックボクシングのチャンピオンになり、三浦さんが俳優で有名になることを約束し合っていた。RIZINデビューを果たした昨年大みそかの那須川天心戦では3人で入場。だが、1回TKO負けの完敗に終わっていた。
三浦さんの死から22日後、天国に勝利を届けた江幡は「ご存じの方もいると思いますが、7月18日、本当に試合間近でした。小さい頃から夢を語ってきた親友が亡くなりました。本当に目の前が見えないぐらいつらくて」と三浦さんを失った思いを口にした。それでも気丈に「ボクは格闘家なので、ボクの生き様はこのリングでしか見せることができません。このリングで、どんなにつらいことがあってもメッセージを送り続けます」とファンに誓った。
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