元貴ノ富士のスダリオ剛がRIZINデビュー星!「ヘビー級にスポットライト戻す」
「RIZIN.24」(27日、さいたまスーパーアリーナ)
暴力問題などで19年に引退した大相撲の元十両貴ノ富士のスダリオ剛(23)=フリー=が総合格闘技デビュー戦で、プロレスラーのディラン・ジェイムス(29)=ランズエンドプロレスリング/ニュージーランド=に1回終了ドクターストップで勝利した。
総合格闘家エンセン井上のもとでトレーニングを積み、前日計量では112・85キロと大相撲時代から約50キロ近く減量したスダリオ。15年のアマチュアレスリング歴があり、プロレスではZERO-1世界ヘビー級王座、世界タッグ王者を獲得したRIZIN初参戦のジェイムスを迎え撃った。
初回、いきなり跳び蹴りから攻め込むと、ローキックなども交えながら打ち合いを展開。ジェイムスにタックルを決められるも、がぶりに持ち込み、ヒザ蹴りの連打を浴びせ、終了間際には上からパンチの雨を浴びせた。そして、鼻から出血したジェイムスにドクターのチェックが入り、顔面骨折の疑いで試合がストップ。スダリオの勝利が決まった。
大相撲では双子の弟の幕下貴源治とともに将来を嘱望されたが、昨年9月に付け人への2度目の暴力行為が発覚して引退。RIZINの“初土俵”を白星で飾ったスダリオ。リング上でマイクを持つと、「今日はMMA(総合格闘技)デビュー戦ということで、ちょっと緊張していたんですけど、練習でやっていたことができてよかったです」と、わずかに笑みを浮かべながら試合を振り返った。
続けて、「(大相撲の)新弟子時代から支えてくれた三重県桑名市の方が5日前に亡くなってしまって、今日がその人の誕生日で、勝ててよかったです」と、天国の恩人に思いをはせ、「常に支えてくれた妻、悲しませたお母さん、指導してくれたエンセンさん、エンセンさんを紹介してくれた(大相撲元大関)小錦さんに感謝の気持ちを伝えたいです」とコメント。最後は「これから、少しづつヘビー級にスポットライトが戻るように、ボクが頑張るので応援よろしくお願いします」と誓った。