新日本G1・オスプレイが“兄貴”オカダから裏切りの勝利「倒す準備はできていた」
「プロレス・新日本」(16日、両国国技館)
20選手がA、Bの2ブロックに分かれて争うシングルリーグ戦「G1クライマックス」Aブロック公式戦の最終戦が行われ、飯伏幸太、ジェイ・ホワイトと並んで首位に立っていたオカダ・カズチカがウィル・オスプレイとのケイオス同門対決に敗れて優勝決定戦進出を逃した。
直接対決の関係上、ブロック突破を決めるには勝った上に飯伏とホワイトが負けなければならなかったオカダ。オスプレイも勝って飯伏とホワイトが敗れれば、飯伏、ホワイトとの3人で優勝決定戦にもつれ込む可能性を残していた。両者の負けられない戦いは、オカダが英国遠征時に才能にほれ込んでスカウトし、「弟」と呼ぶ存在だったオスプレイのまさかの裏切りによって決着がついた。
開始早々からサスケスペシャルなどの大技を連発して攻め込んだオスプレイをドロップキック、ツームストンパイルドライバー、執ようなマネークリップなどで迎撃したオカダ。激闘は終盤、オカダが再度マネークリップからツームストーンパイルドライバーでオスプレイを追い込むと、なんと女子プロレス団体スターダムに参戦しているビー・プレストリーがリングインし、レフェリーの注意を引きつけた。
その間に、海外遠征中だった岡倫之改めザ・グレート-O-カーンも現れ、オカダの顔面を怪力でつかみ上げるマットにたたきつける暴挙に出る。そして、オスプレイは戸惑いの表情をみせながらもオカダにトドメのストームブレイカーを繰り出して3カウントを奪ってしまった。
さらに試合後、オスプレイはリング下でプレストリーに何かささやかれると、リング内に戻り、オカダの後頭部へヒドゥンブレイドを発射。最後はオカダのお株を奪うレインメーカーポーズを決めて“兄”オカダを裏切る意志を示し、O-カーン、プレストリーとともに引き上げていった。
バックステージでオスプレイは「驚いたか。ショックだったか。オレはずっと長いことオカダを倒す準備はできていた。2番目でいる気持ちがお前らには分かるか。すばらしい試合をしても、いつだってスポットライトを浴びるのはオカダだった。オレはアイツにまったく引けを取っていない。今こそ変化の時だ」と主張。続けて、「イギリスのレスリングシーンを支配し、凱旋帰国したばかりの男。2年ぶりに戻って来た」とO-カーンを紹介すると、O-カーンは「見りゃ分かんだろ、侵略だ」と豪語した。
さらに、オスプレイから「オレのガールフレンドだ」と紹介されたプレストリーが「オスプレイは新日本のトップレスラー、正確には世界のトップレスラーよ。そして、強い男の後ろには必ず強い女がいるものよ」とアピール。最後はオスプレイが「ここで正式に言わせてもらう。オレはもうケイオスのメンバーじゃない。オカダに尽くすのはまっぴらごめんだ。オレが中心になって新しいユニットを立ち上げる」と宣言した。