ZERO1・田村ハヤト、東京五輪ボクシング代表の岡沢セオンに刺激受け元日防衛戦を計画
ZERO1の世界ヘビー級王者・田村ハヤト(25)=JUST TAP OUT=が同王座を保持したまま越年して、21年の元日に防衛戦を敢行するプランを明かした。
群馬県の野球名門校・前橋育英で「第95回全国高等学校野球選手権大会」(13年)に左翼手として出場し、優勝した異色の経歴をもつ田村は、昨年9月24日、東京・後楽園ホールで師匠のTAKAみちのくを相手にプロレスデビュー。8月27日には、クリス・ヴァイスを破って、キャリア1年未満で同王座を奪取。その後、岩崎永遠、ヤス久保田を返り討ちにしてV2に成功した。
その田村が8日、神奈川・横浜市内で開かれた「第2回中央大学ボクシング部の樋口伸二14代目監督を囲む会」(中央大学ボクシング部後援会主催)に出席した。プロレス界とは縁がない会だが、同会に男子ボクシング東京五輪ウエルター級(69キロ級)代表の岡沢セオン(25)=鹿児島県体育協会=が参加すると聞きつけたからだ。
2人は昨年12月、共通の知人を介して初対面。13年の甲子園準決勝で前橋育英は日大山形と対戦したが、その試合を当時同校に在籍していた岡沢が、甲子園球場のスタンドで応援していたと聞き、共に縁を感じたという。同学年とあって、話も合って意気投合。プロレスとアマチュアボクシングで競技こそ違うが、互いにステップアップを図った上での再会を誓い合ったのだ。
3月にヨルダンで開催されたアジア・オセアニア大陸予選でウエルター級の5位となった岡沢は、東京五輪への出場切符を自力でつかんだ。一方、田村は史上最速で世界ヘビー級王座に戴冠した。
岡沢と11カ月ぶりの再会を果たした田村は「縁があった岡沢選手と会って、大いに刺激を受けました。僕はベルトを持ったまま、年を越したいと思ってますし、来年の元日には後楽園でZERO1の興行があるので、そこで防衛戦をやりたい。そうすれば、目標にしている『プロレス大賞』の新人賞も獲れるかもしれない」とコメント。
この後、田村は23日の東京・新宿FACE大会で、「第20回 秋炎の祭典 火祭り2020」決勝戦で敗れたハートリー・ジャクソンを相手にV3戦を行うが、リベンジして、防衛を果たす青写真を描いている。また、岡沢は「東京五輪の延期は前向きにとらえています。より強くなるための期間をもらったと思っています。出る以上は金メダルを獲りたい」と話した。