井上尚弥の4団体制覇戦略に影響も ウバーリ渡航許可下りずドネア戦中止に
ボクシング元世界5階級世界王者のノニト・ドネア(37)=フィリピン=がWBC世界バンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリ(34)=フランス=に挑む12月12日に予定されていた同級王座戦が、ウバーリに渡航ビザが下りず中止になったと12日(日本時間13日)、米サイト「ボクシングシーン」などが報じた。ドネアは12月19日に前IBF世界バンタム級王者のエマヌエル・ロドリゲス(28)=プエルトリコ=と対戦すると伝えられている。
ウバーリとドネアの試合は米国コネチカット州アンカスビルのモヒガン・サン・アリーナで予定されていた。ウバーリの母国・フランスでは現在、新型コロナウイルスが深刻な状況にあり、渡航が認められず、試合はキャンセルになったとしている。そのためドネアは1週間後にスライドして、同会場でロドリゲスとの試合が計画された。
WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(27)=大橋=にWBSS準決勝で2回KO負けしたロドリゲスと同決勝で井上に判定負けしたドネアの対戦。ロドリゲスは現在、WBC同級で4位にランクされている。WBCがドネア対ロドリゲス戦をどのような扱いとするのかで、4団体完全制覇を掲げている井上の今後にも影響を及ぼしそうだ。
WBCがこの試合を暫定王座戦や挑戦者決定戦とするのであれば、勝者はウバーリとの統一戦に向かうことになり、他団体王者の井上との対戦は先延ばしになる。WBCの決定が注目される。