「ボクシング・エキシビションマッチ」（２８日、ロサンゼルス）

　元統一世界ヘビー級王者のマイク・タイソン（５４）＝米国＝が２８日（日本時間２９日）、米国ロサンゼルスのステープルズ・センターでエキシビションマッチに臨み、元世界４階級王者のロイ・ジョーンズ（５１）＝米国＝と規定のラウンド（２分×８回）を戦い抜き、引き分けだった。エキシビションマッチながらレフェリーがつき、ＷＢＣ元王者によるリモート採点が行われた結果、試合はドローとなった。

　規定のラウンドを戦い抜いたタイソンは「昔は（１ラウンド）３分間でやっていたけれど、２分が３分のように感じたよ。８ラウンドを戦い抜けたことに喜びを感じている」と充実の表情を浮かべた。話題を呼んだエキシビションマッチを無事に終え、「また、こういったことをやりましょう」と次なる開催も見据えた。

　タイソンは正式に引退を発表したわけではないが、０５年６月のケビン・マクブライド（アイルランド）戦での敗戦を最後に、事実上の引退となっていた。ヘッドギアを着用したエキシビションを行ったことはあったが、本格的な試合を行うのは今回が１５年ぶりだった。

　０５年以降はプロレス団体ＷＷＥのリングに上がったり、タレント業や「ロッキー・ザ・ファイナル」や「ハングオーバー」シリーズなどで映画出演するなど知名度を生かして幅広い分野で活動してきた。

　また１８年には米カリフォルニア州で「タイソン・ランチ（タイソン農園）」と名付けた広大な大麻農園を開園。大麻が一部合法化となった同州を中心に大麻ビジネスにも進出している。