多田悦子、宮尾綾香との再戦で一撃TKO戴冠「練習していたのがドンピシャ」
「デイリー後援・ボクシング・WBO女子世界ミニマム級王座決定戦」(3日、後楽園ホール)
1月に対戦して引き分けに終わった多田悦子(39)=真正=と宮尾綾香(37)=ワタナベ=のダイレクトリマッチが行われ、多田が9回TKOで勝利して新王者となった。
多田は前戦では試合前に右太もも肉離れを起こして本調子でなかったが、この日は軽快なフットワークを見せ、「ストレートの距離が“三つ”ぐらい伸びた」と言うほどに回復。開始から宮尾の頭を下げながらの突進に手を焼きながらも鋭いワンツーを突き刺して優位に試合を進め、迎えた9回の開始直後、前に出た宮尾を「練習していたのがドンピシャで当たった」というカウンターの左ショート一撃で失神に追い込んだ。
衝撃的なKO劇に、試合後はリング上で「スピードとタイミングで倒すことができると証明できた。力だけじゃないんだよ」と胸を張った多田。すでにWBC以外の3団体のベルトを手にし、今回はミニフライ級に続くWBO2階級目のベルト奪取。4団体の王座奪取を目標としているが、今後については「少し考えて。すぐにやろうという気持ちはない」と具体的には語らなかった。