新日本・ヒロム、SHOに激勝V1で絶叫「世界が元気を取り戻すまで叫び続けるぞ」

 「プロレス・新日本」(10日、広島サンプラザホール)

 IWGPジュニアヘビー級選手権試合が行われ、王者の高橋ヒロムがSHOの挑戦を退けて初防衛に成功した。

 ヒロムは、同王座初挑戦に燃える同じ31歳のSHOと意地と意地をぶつけ合う、互いに一歩も引かない熱戦を展開。終盤にはアームロックで長時間捕らえられ、クロスアームパイルドライバーで脳天をマットにたたき付けられるなどの猛攻を受けたが、追撃のショックアローをDDTで切り返し、ビクトリーロイヤルを繰り出して形勢逆転する。

 そこからトラースキック4連発でも倒れない粘りを見せるSHOをTIME BOMBでたたきつけるも、なんとSHOはこれもカウント2ではね返す驚異の粘りを発揮。ならばとヒロムはラリアットで追い打ちし、最後はTIME BOMB IIを繰り出して35分38秒の戦いにピリオドを打った。

 試合後はエル・ファンタズモが乱入し、疲労困憊(こんぱい)のヒロムに襲いかかるが、ヒロムの盟友BUSHIが駆けつけて制止。だが、ファンタズモの相棒の石森太二が加勢し、BUSHIを分断。ヒロムはファンタズモが繰り出したトラースキックをかわし、石森ともどもリング外へ蹴散らした。

 すると、ファンタズモはマイクを握り、「お前は会社のお気に入りで優遇されているからチャンスをもらえているだけだ。お前を倒し、オレの腰にそのベルトを巻くまで日本から絶対に離れない」とヒロムに王座挑戦を要求。ヒロムはその場で受諾し、交換条件として自身とBUSHIとタッグで、ファンタズモと石森が保持するIWGPジュニアタッグ王座挑戦を要求した。

 さらにヒロムは広島のファンの前で「SHOとあれだけバカみたいにぶつかっても、オレは元気だ。何が言いたいか分かるか。プロレスが元気ないんじゃねえ。今、この地球が元気ねえんだよ。マイナスなことばかりしゃべってどうする。誰がそんなんで元気になるんだよ。だから、オレは世界が元気を取り戻すまで叫び続けるぞ」と、コロナ禍で沈み込む世界へ向けてアピール。「元気だ!」と連呼し、「その手を使って、手が砕けるまで拍手してみせろ。お前ら、もっと、もっと、もっと…みんなで楽しもうぜ」と絶叫して大会を締めた。

 インタビューでのヒロムはSHOを「最高の対戦相手、最高の防衛戦の相手だった」と評価。続けて、「明日のカード、(対戦相手に)SHOいるよね。でも、何か違う。そういう戦いじゃないところでSHOはどれだけ見せられるか。SHOが大事なのはそういうところなんだよ。『ベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニア』シングルマッチ、結果残しました。その後は?そういうところだ」とアドバイスを送った。

 そして、ファンタズモの挑戦アピールには「アレがアイツなりのやり方なんだろ。でも、悪くないよ。挑戦させてやる代わりに、交換条件としてIWGPジュニアタッグ、オレとBUSHIさんで挑戦させてもらう。それでいいならやろうぜ」と再度要求。翌日には同会場で2冠王者の飯伏幸太にSANADAが挑戦するIWGPヘビー級・同インターコンチネンタル2冠選手権試合が行われることについて問われると、「2日間あるビッグマッチ、その1日目でジュニアのタイトルマッチがメインイベントで組まれたんだ。この意味、オレは理解しているよ。会社のみんなも言って欲しいんだろ。オレの新しい夢、東京ドーム(のメインイベントで)でIWGP戦をやる。言って欲しいんだろ。何回でも言ってやる。そして、オレは夢を宣言して、かなえる男だ」と誓った。

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