「チャリティーボクシングイベント・ＬＥＧＥＮＤ」（１１日、代々木競技場第一体育館）

　新型コロナウイルスと奮闘する医療従事者や患者への支援を目的に開催された慈善イベントで、３分３回のエキシビションマッチとして行われた。第２試合は、ＷＢＡ世界ライトフライ級王者・京口紘人（２７）＝ワタナベ＝が、昨年９月に引退した元世界３階級制覇王者・八重樫東氏（３７）と対戦。判定なしのためドローとなったが、最終３回にはインファイトでの壮絶な打ち合いで沸かせた。

　ヘッドギア着用でのスパーリング形式だったが、３回は強烈なボディーアッパーなど壮絶に打ち合った。“激闘王”と初めて手を合わせた京口は「お客さんもそうだし、八重樫さんへの礼儀というか、頭を着けて打ち合うことは考えていた」と明かし、「ムチャクチャ刺激を受けました」と感謝。「拳のみで会話しながら付き合っていただいた。さすが八重樫さんやなと。最後はお客さんにも楽しんでもらえたかな」と満足げに振り返った。

　自身は来月１１日、米国での防衛戦を控えているが、「僕にとって大事な一日になった。防衛戦前にむちゃくちゃ刺激になって、あとはアメリカで精いっぱい戦ってくるだけ。試合前にコロナ禍でこういう舞台を用意していただくことはこの先ないくらい大きなイベントで、久々の感覚だった。ジムのスパーリングとは違う空気で、刺激になった」と充実した様子だった。

　今大会は新型コロナウイルスと奮闘する医療従事者や患者への支援を目的に開催された慈善イベント。世界王者を含むプロと、アマチュアの東京五輪代表らが入り交じり、エキシビションマッチとして７試合が行われる。