「キックの鬼」沢村忠さん逝く 真空飛び膝蹴りでブーム 78歳、肺がん
「キックの鬼」の異名で人気を博した元キックボクサーの沢村忠さん(本名・白羽秀樹)が肺がんのため3月26日に死去した。1日、親族が発表した。78歳だった。葬儀は30日に近親者のみで行われた。
日大在学時に空手で全国優勝するなど活躍し、キックボクシングを考案した野口修氏に誘われて1966年にデビュー。得意の「真空飛び膝蹴り」を武器に232勝(228KO)5敗4分けの圧倒的な戦績を残すスター選手となり1960年代末から70年代にキックボクシングブームを巻き起こした。
1970年には半生を描いたアニメ「キックの鬼」が放送されて人気となった。77年に引退後は自動車整備士の資格を取り、会社を経営。関係者によると、子どもたちを指導するなど後進の育成にもあたっていたという。20年夏ごろから体調を崩して療養していた。