全日本CC・リーが宮原破り初V!三冠王者の諏訪魔に挑戦へ「今度こそもぎ取る」
「プロレス・全日本」(3日、無観客)
10人参加のシングルトーナメント「チャンピオンカーニバル」の最終戦が行われ、ジェイク・リーが初優勝。16日の東京・大田区総合体育館大会で予定されている三冠ヘビー級選手権試合で王者の諏訪魔に挑戦することが決定的となった。
リー、宮原健斗、諏訪魔、佐藤耕平、すでに全公式戦を終えたゼウスの5人が勝ち点10の首位に並び、勝ち点8で追う青柳優馬、石川修司までに優勝の可能性が残る展開で迎えたこの日。佐藤は青柳に、諏訪魔は石川に敗れて7人が勝ち点10で並ぶ大混戦となり、メインイベントのリー-宮原戦を迎えた。
この一戦で勝った方が優勝。両者に勝ち点1が与えられる時間切れ引き分けとなれば、2人による優勝決定戦。両者とも勝ち点が与えられない両者反則、両者リングアウト、無効試合となれば、勝ち点10の7人による優勝決定戦となる。
戦いはリーが蹴り技に加え、リングの辺や鉄柵なども使って宮原のボディーを激しく攻めて優位に試合を展開。だが、終盤には宮原のヒザ蹴りブラックアウト連打を浴び、完璧なシャットダウンスープレックスホールドを見舞われたがカウント2・9で返す粘りを見せる。
さらに追撃のシャットダウンスープレックスを狙われたが、長時間の抵抗の末に脱出。回し蹴りの連打で流れを引き寄せ、最後は後頭部へのヒザ蹴りジャイアントキリングから、垂直落下式脳天砕きD4Cでマットにたたきつけて3カウントを奪った。
身長192センチ、体重110キロの恵まれた体格を持つリーは、2008年8月に全日本でデビューしたものの同年10月にいったん引退。その後は総合格闘技を経て15年に全日本で再デビューすると、今年2月にヒール軍団トータルエクリプスを結成し、ついにシングルのビッグタイトルを手にした。
試合後はマイクを持つと不敵な表情を見せ、「オレはずっと言ってきた。勝った者が正義だって。2021年チャンピオンカーニバル、優勝者はオレだ。ということは勝った者、それはすなわちオレだ。オレこそが正義だ」とアピール。インタビューでは「オレの戦いはまだ終わらない。すばらしいタイトルを手にした。だが、まだ満足できていない。オレが見ている景色はもっと上だ」とさらなる野心に闘志を燃やし、「次は16日、諏訪魔さんが待っている。今度こそ勝ってもぎ取ってやる」と、初の三冠ヘビー級王座奪取を誓った。