JBC「井岡君の望んでいることをしてあげたい」上申書を受けて理事長明言
ボクシングのAmbitionジムは31日、所属選手でWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)が昨年12月31日の田中恒成(25)=畑中=との防衛戦でのドーピング検査で不手際があったため違反の疑いをかけられたことで、ジム会長らで組織する日本プロボクシング協会(JPBA)に、日本ボクシングコミッション(JBC)の役員退任などを求めた上申書を提出したことを受けて、JPBAとJBC側が見解を示した。
上申書を受け取ったJPBAの新田渉世事務局長は「協会でも文書の提出を予定していた」と明かし、「この問題について、どういう見解なのかの質問状と、JBCと意見交換をするための面会を申し入れる文書」と説明した。
また、JBCの永田有平理事長は報道で上申書の内容を知ったとし、JPBAと話をしてからとした上で、「井岡君の要望を真摯(しんし)に受け止めます。名誉回復、誠意有る対応、井岡君の望んでいることをしてあげたい」と明言。ドーピング検査の改善に着手していることと、情報漏えいを調査するガバナンス委員会を立ち上げることも明かした。
上申書では、JBCは井岡に対する誠意ある謝罪と名誉回復措置を講じていないと指摘。「選手が疑いや憂いを持つことなく試合に臨むことが、現在のJBCの体制のもとではできません」と主張した上で、
(1)JBC執行部の責任を求め、現委員が退任すること
(2)個人情報がマスコミにリークされた原因を追及し明らかにすること
(3)ドーピング検査を整備し、ドーピング検査を国際基準に準拠させること
(4)井岡・田中両選手に対して誠意ある謝罪をし、名誉回復を講じること-の4つの意見を上申した。