全日本・リー 史上初の巴戦制し三冠初戴冠 コロナで返上の諏訪魔に「早く戻ってこい」
「プロレス・全日本」(26日、大田区総合体育館)
三冠ヘビー級王座決定戦が同王座史上初の巴戦で行われ、ジェイク・リーが初戴冠を果たした。
当初は王座を保持していた諏訪魔にリーが挑戦する予定だったが、諏訪魔が新型コロナウイルスに感染したため王座を返上し、リーに宮原健斗と青柳優馬加えた3人で新王者を決めることになった。
組み合わせはクジ引きで決められ、第1戦は宮原と青柳が激突。18分の激闘の末に宮原が制した。続く第2戦は宮原とリーの対戦。リーは疲れとダメージが残る宮原を得意の打撃で圧倒し、宮原の頭突きやヒザ蹴りブラックアウトで反撃されたものの、最後はバックドロップでトドメを刺した。
そして第3戦はリーと青柳。リーはキックなどで厳しく攻めるが、青柳も右腕集中攻撃で反撃。その後は激しい打撃戦など一進一退の激しい攻防から、リーがヒザ蹴りの連打で青柳をダウンに追い込む。しかし、青柳も粘りを見せ、飛びついてフロントネックロックで逆襲。さらにはフィニッシュ技のハンマーロック式フロントネックロックのエンドゲームで捕獲したが、リーは強引にブレーンバスターで投げ捨てて脱出。最後はリーがバックドロップから滞空・垂直落下式ブレーンバスターのD4Cでマットにたたきつけて連勝し、巴戦を制した。
試合後、リーは1本化された現在のものと、この日限りで復活した初代の3本、合わせて4本のベルトを手にし、「人生は挑戦だ。これは先人の言葉だ。挑戦し続けて、見ろ、この結果だ。どんな形でもあきらめなければ形になる」とアピール。続けて、「控室の連中、どうだ出てこないのか。チャンスを与えてやっているんだ」と、次期挑戦者に名乗りを上げる者を募った。
そこに芦野祥太郎と石川修司が登場。リーは「もう巴戦なんてうんざりだ。お前ら、勝った方とやってやるよ。これでいいだろ。お客さん、どう思う?」と芦野と石川の勝者の挑戦を受けることを提案して観衆に問いかけ、賛同の拍手が起こると、「そういうことだ」と芦野と石川を退場させた。
最後にリーは「諏訪魔、お前見ていただろ、今日の結果。お前との戦いは終わったわけじゃない。オレはお前の味方じゃない。お前の敵だ。お前を倒して専務業に専念させてやる。早く戻ってこい」と、無念の欠場となった前王者にメッセージを送った。