中谷正義9回TKO負け ロマチェンコの技巧崩せず無念のレフェリーストップ

ライト級12回戦でワシル・ロマチェンコ(右)のパンチを受ける中谷正義=ラスベガス(ゲッティ=共同)
中谷正義=2019年撮影
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 「ボクシング・12回戦」(26日、ラスベガス)

 ライト級ノンタイトル12回戦が26日(日本時間27日)、米国ネバダ州ラスベガスのヴァージンホテルズ・ラスベガスで行われ、WBO世界同級5位の中谷正義(32)=帝拳=は9回1分48秒TKOで元3団体同級統一王者のワシル・ロマチェンコ(33)=ウクライナ=に敗れた。

 身長182センチの中谷はロマチェンコを12センチ上回る。左ジャブから組み立てるが、サウスポーのロマチェンコが鋭いステップから左ストレートを入れる。初回終盤、偶然のバッティングが起こり、ロマチェンコが額をカット。早々流血戦となった。中谷はロマチェンコのステップインに合わせて右ストレートやボディーを狙うが、5回終盤にクリンチ際で左右フックを打ち込まれダウンを奪われる。その後もノーモーションの左ストレートに苦戦。右目がふさがり、9回に左ストレートを再三浴びたところでレフェリーが試合を止めた。

 北京、ロンドンで五輪2連覇からプロ転向後は世界3階級を制覇し、米リング誌のパウンドフォーパウンド(全階級を通じたランキング)で1位に君臨していたロマチェンコと本場で拳を交えた。中谷は19年7月にテオフィモ・ロペス(米国)に判定惜敗して一度は引退を表明した。しかしそのロペスが20年10月にロマチェンコから3団体統一王座を奪ったことで、好勝負を演じた中谷の存在がクローズアップされる。中谷は井岡ジムから帝拳ジムに移籍して復帰し、昨年12月にラスベガスでの復帰戦でWBOインターコンチネンタル王座決定戦でフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)を逆転の9回KOで倒し、今回のビッグマッチをつかんだ。

 ロマチェンコは「彼は身長が高く、リーチも長い。カウンターをうまく使うことに集中していた。戦略通り試合を進めることができた」と振り返った。議論を呼んだロペス戦の判定負けから再起を飾り「皆さん、私の力を見たでしょう。ぜひリマッチをお願いしたい」と熱望した。

 ロマチェンコの通算戦績は17戦15勝(11KO)2敗。中谷の通算戦績は21戦19勝(13KO)2敗。

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