名物リングアナ田中ケロさん 深刻コロナ重症から奇跡的に快方へ 一時ICUで意識なし
新型コロナウイルスに感染し、都内の病院に入院している元新日本プロレスのリングアナウンサー、田中ケロさん(62)が快方に向かい、リハビリを開始することが14日、わかった。所属事務所が明らかにした。重症化して集中治療室(ICU)で治療を受け、一時は命にかかわる状況だったが、意識は戻り、徐々に会話による意思疎通もできるようになっているという。
発熱があり、PCR検査を受けたところ7月31日に陽性が確認された田中さんは、保健所の指示による自宅療養中に症状が悪化し、8月8日に病院へ運ばれた。重症化しており、集中治療室(ICU)に入って、投薬で眠っている状態で家族も直接対面などはできず、医師から定期的に電話報告を受けていた。
深刻な容体であることは8月19日に公表された。次女で声優の田中音緒(24)は同日のツイッターで、8月8日に保健所から田中さんと連絡が取れないと伝えられ、自宅に向かったところ、意識がない父を発見したと明かしていた。
田中さんはその後、奇跡的に快方に向かった。肺の症状も回復傾向で、人工呼吸器を外し、酸素マスクに切り替えているという。意識レベルも回復し、サポートを受けながら食事を摂ったり、言葉を発することができるまでになり、家族も喜んでいるという。ICUからは8月末に出たという。
ただ、頭部CT撮影の結果、脳炎の疑いがあるため、コロナの治療と合わせて脳神経外科での治療を開始した。リハビリは手指を動かすことなどから始めるという。この日の発表は田中さんから「ファンの皆さまにリハビリを始めることを伝えて欲しい」と家族へ要望があったことを受けてのものという。
名物リングアナとして活躍した田中さんの仕事復帰は、投薬によって長く眠っていた影響でまだ先になる見込みという。