“極悪”ダンプ松本、赤い特攻服で還暦暴走 戦友・長与千種相手に大暴れ

 「プロレス・極悪祭」(11日・後楽園ホール)

 女子レスラーとして国内最高齢のダンプ松本(60)がこの日「極悪祭~41周年還暦興行」と銘打った自主興行を開催し、1日2試合の大暴れ。ファンから贈られた赤い特攻服と自前の赤い竹刀で武装すると“戦友”長与千種(56)を相手に節目の暴走ファイトをリングに刻んだ。

 メインはOG戦士も参加し、クラッシュ・ギャルズと極悪同盟が抗争を繰り広げた1980年代のリングを再現。ダンプはZAP(年齢不詳)、ブル中野に扮した旧姓・広田さくら(43)、サソリ(43=藤井巳幸)と極悪軍を結成した。

 一方の長与は彩羽匠(28)、小倉由美(53)&永堀一恵(52)のレッド・タイフーンズとの189歳カルテットで対抗。竹刀と一斗缶を振り回すダンプに長与も仁王立ちした試合は10分58秒、ZAPが永堀を仕留めた。

 長年の酷使でボロボロになった膝に痛み止めの注射を打って奮戦したダンプの人気は健在で、551人の観客が駆けつけた。新型コロナウイルス禍で1年延期した大会は集客の苦労もあったようで「これまでファンを大事にするクラッシュはバカだと思っていたが、今回はファンの優しさと愛を感じた」と、感謝した。

 自粛の影響で極悪ファイトもブレーキ。「フォークを持ってきたかったが、流血も毒霧も禁止。本当はリングを真っ赤にしたかった」と、消化不良の心境も吐露した。

 試合後はクレーン・ユウ、ブル中野の極悪同盟、ジャンボ堀&大森ゆかりのダイナマイト・ギャルズ、高階由利子、トミー・レフェリー(柳下まさみ)、氏家清春リングアナもリングに上がって祝福。長与と第2試合でダンプと共闘した井上貴子の歌の競演も行われた。

 来月11日には61歳の誕生日を迎える。立野記代&山崎五紀のJBエンジェルスも登場したビデオ・メッセージでは、7月に還暦試合を行ったジャガー横田が「どっちが長くできるか。お互い怪我のないように」と“挑発の祝辞”を述べた。

 ダンプは「ジャガーより一日でも長くやっていきたい」と、現役続行を宣言。国内最高齢79歳で現役のグレート小鹿のほか女子初のWWE殿堂入り(95年)に輝き、80歳を過ぎてもリングに上がったファビュラス・ムーラ(享年84)という存在も見据え「甘いものを食べずに頑張ります」と意欲を見せた。またデビュー戦の相手だった新国純子さんが7月9日、天国に旅立ったことも報告された。

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