ボクシング・多田悦子が王座陥落 陣営は判定に抗議 韓国で初防衛戦
「ボクシング・WBO女子世界ミニマム級タイトルマッチ」(23日、安山)
王者の多田悦子(40)=真正=が挑戦者でWBOアジアパシフィック同級王者のティ・トゥ・ニ・グエン(26)=ベトナム=と防衛戦を行い、3者とも94-96の0-3判定負けで、王座を陥落した。多田の陣営は判定を不服として抗議する姿勢を示した。
多田はボディーへのワンツーなどを決め、リズムをつかんだ。中盤以降は好戦的な相手の右を受ける場面もあったが、ベテランらしい防御技術でかわし、手数で応戦した。
最終ラウンドで激しい打ち合いを終えると、多田は勝利を確信した様子で拳を突き上げた。判定を聞くと呆然とした様子でリングを降りた。試合後、陣営の山下正人会長は「終わってすぐにJBC(日本ボクシングコミッション)に連絡した。(WBOに)抗議する」と表明した。
女子ボクシングのパイオニアの多田は、WBA、IBF、WBOと世界主要3団体を制覇。現王座は昨年12月に宮尾綾香(ワタナベ)に9回TKOで勝利して獲得し、今回が初防衛戦だった。