春輝つくしが初防衛!大みそか後楽園は"怪奇派"ラム会長と異色対決
「プロレス・アイスリボン」(28日、後楽園ホール)
女子プロレス団体「アイスリボン」のICE×∞選手権は、王者の春輝つくし(24)が鈴季すず(19)を撃破して初防衛。団体の旗揚げ15周年イヤーを締めくくる12・31後楽園ホールでは、キッズ・レスラーの先輩で“怪奇派”のラム会長(暗黒プロレス組織666=年齢非公表)を相手にV2防衛戦を行うことが決まった。
つくしは昨年9月、後輩すずの王座に挑んで屈辱の敗退を喫した。今年4月の10分ドロー戦を含めて今回は8度目の一騎打ちで、唯一の黒星のリベンジを期して立ち向かった。意地をぶつけ合った試合は、エプロンからジャーマンで場外に投げられ、グーパンチも浴びた。張り手、エルボーでやり返すも頭突きを浴びるなど激しい攻防に両者ダウン。17分34秒の緊迫戦はリスペクトする豊田真奈美さん(17年引退)から授かったジャパニーズ・オーシャン・スープレックスで決着をつけた。
小6でデビューしたつくしは13年2月に第17代ICE×60王座を射止めて“中学生女王”に輝いた。だが60キロ以下の体重制限が撤廃されて以降は王座から遠ざかり、17年2月には他団体のレスラーとのトラブルから逮捕事件を起こして謹慎。再デビューを余儀なくされた。
紆余曲折はあったが、15周年を記念して初進出した11・13大田区総合体育館で藤本つかさのV10防衛を阻止してハードルを突破。これまでの挑戦は1分け6敗で、七転び八起きの再戴冠劇をやってのけた。V1戦はすずを指名し、ようやく昨年の借りを返すことができた。
すずは昨年8月に雪妃真矢を破り、デビュー1年7カ月で王座を射止めた。今年1月に藤本に王座を奪われると、デスマッチ路線を選択。大仁田厚のFMWEが開催する女子電流爆破プリンセス・トーナメントにも参加して決勝舞台に進出している。
つくしがキッズから完全脱皮したエースを目指せば、すずもデスマッチ女王へ意欲を見せる。お互いに「分かり合えた」というケジメの対戦を終えて藤本、世羅りさ、雪妃にはない新たなワールドを模索する。
7年連続9度目となる大みそか決戦は、05年3月に史上最年少の小学校レスラーとしてデビューしたラム会長が「腕試しをしたい」と、挑戦者に名乗りを上げた。09年に引退したが、16年に7年ぶり復帰。シリアス&コミカルもOKの異色派で「ほとんど当たったことがないから、どんな試合になるか想像がつかない。5分で終わっちゃうかも」と闘志満々。“つくしワールド”の構築へ試練のチャレンジが始まった。
また世羅&雪妃のアジュール・レボリューションと星ハム子&宮城もちの“らぶりー・ぶっちゃーず”が激突したインターナショナル・リボンタッグ選手権は、雪妃が宮城をタイガードライバーで仕留めて5度目の防衛。15年11月にチームが始動してから6周年の記念マッチを制した2人は「最多連続防衛を目指す」と、V10を目標に掲げた。