全日本・野村直矢が突然の退団発表「新たにやりたいことが見つかりました」
「プロレス・全日本」(5日、後楽園ホール)
頸椎(けいつい)椎間板ヘルニアのため20年2月から欠場を続けていた野村直矢(28)がリングに立ち、今年限りで退団することを発表した。
諏訪魔に呼び出されて久々に姿を見せた野村にファンは喜びの拍手を送ったが、野村の口から退団を知らされると驚きと悲しみの声がもれた。野村は「大きなケガをして、いろいろ考えた中で新たにやりたいことが見つかりました」と理由を説明し、「待っていてくれていたみなさま、突然の報告申し訳ありません」と謝罪。続けて諏訪魔に「けじめのラストマッチをやりたいです」と求めると、握手で快諾された。
バックステージでの野村は「他にやりたいことがありまして、全日本プロレスを退団させていただくことになりました。会社といろいろ話して、引き留めて下さったこともあったんですが、自分の人生なので自分でしっかり決めました」と改めて説明。諏訪魔は「しっかり引き留めていたんだけども、本人に気持ちは固いということで、そこは尊重するしかない」と付け加え、「先のある選手ですから、どういう風になるか分からないけど、また笑顔で会える日が来ることを願っている」とエールを送った。負傷の状況について野村は「左手の力が入りづらかったりすることはあるんですが、最初に比べれば回復しています」と語った。
そして、この後に行われた世界最強タッグ決定リーグ戦の優勝決定戦を宮原健斗とのコンビで制した青柳優馬がラストマッチの対戦相手に名乗りを上げた。野村から半年遅れて全日本に入団した青柳優は野村とアジアタッグ王座を保持するなど長く共闘しており、12月16日の後楽園ホール大会での一騎打ちを要求。「最後の最後だ。キレイにハッピーエンドで終わらせよう何て考えはねえぞ。オレにとってのハッピーエンドで終わらせてやるからな。オレがけちょんけちょんにしてやる」と手荒いメッセージを送った。
野村は2013年10月に全日本入りした生え抜き。身長185センチの恵まれた体格と思い切りのいいファイトを武器に、青柳優とアジアタッグ王座、ジェイク・リーと世界タッグ王座を獲得、三冠ヘビー級王座に2度挑戦するなどの実績を残した。