谷口将隆“井上尚弥効果”で世界戦入場券ほぼ完売「ついでに覚えてもらえたら」
「ボクシング・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ」(14日、両国国技館)
王者ウィルフレド・メンデス(25)=プエルトリコ=に挑戦する同級1位の谷口将隆(27)=ワタナベ=が7日、オンライン上で公開練習を行った。
この日はコンビネーションの確認をするようにシャドーボクシング、ミット打ちなどで汗を流した谷口。すでに最終スパーリングを終え、合計約120回を消化し、「密度は濃いのができました」と話した。
メンデスとはサウスポー対決になるが、「最初は戸惑いというか、右と勝手が違うのはあったんですけど、慣れましたね」と対策にも手応え。「相手が嫌やな、と思うように持っていきたい。相手のしたいことをさせない。流れに乗せちゃうと持っていかれるので」と戦いをイメージした。
決着については「勝てたらいいです。最後にボクの手が上がっていれば」と、世界王座初奪取の結果にこだわる。世界初挑戦で判定負けに終わった19年9月のビック・サルダール(フィリピン)戦が教訓となっており、「勢いまかせというのがなくなりました。2年前はサルダールうんぬんよりも世界チャンピオンになるという感覚だった。今回はメンデスに勝つということをすごく意識しています。サルダールに負けてからボクシングを考えるようになったので、何でって突き詰めるようになりましたね」と成長を実感している。
同学年で同門、世界王者になろうと誓い合った仲のWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人からは「勝ってほしい。頑張ってくれよ」などと声をかけられているという。サルダールに敗れて再起してからは京口がセコンドについていたが、今回は「それはお楽しみで」と明かさなかった。
今回はメインイベントがWBA・IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)の防衛戦ということもあって、入場券はほぼ完売。谷口は「井上君効果。井上君のついでに覚えてもらえたら、今回はよしですね」と話しつつも、「しっかり勝って、日本から新しいチャンピオンが出たというのを見てもらいたい。ボクの名前も知らない人がいっぱいだと思うので、まず名前を覚えてもらって、気にしてもらえたら」と意気込みを示した。