田中恒成 再起戦は2-1判定勝ち 石田匠とのサバイバル戦制す
「ボクシング・10回戦」(11日、名古屋国際会議場)
元世界3階級王者の田中恒成(26)=畑中=が再起戦となる52・5キロ契約10回戦に臨み、IBF世界スーパーフライ級5位の石田匠(29)=井岡=に2-1(96-94、96-95、94-95)で判定勝ちした。8回TKOで初黒星を喫した昨年大みそかのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32)=志成=戦から1年ぶりの再起戦を勝利で飾った。
世界ランキングはスーパーフライ級で田中がWBC7位、WBO9位。石田はIBF5位、WBO10位。世界ランカー同士の生き残りをかけた注目の一戦を田中が際どく制した。
田中を18センチ上回る177センチのリーチを持つ石田が初回からシャープな左ジャブを飛ばす。井岡戦の敗戦を経て、ガードを高く改良したスタイルの田中は2回から中に入っていくが、石田も右ストレートを返し、緊張感のある攻防が続いた。しかし徐々に田中が距離を詰めてから連打でペースを握り、4回からは石田が鼻血を流した。両者ダウンはなく、最後まで責め続けた田中が僅差の判定を制した。
世界戦線に再浮上した田中は「石田匠選手めちゃくちゃ強いんで。石田選手に勝ったんで僕が世界に行くしかないですね」とリング上で話した。
通算戦績は田中が17戦16勝(9KO)1敗。石田が32戦29勝(15KO)3敗。