ノアに染まった?野獣・藤田が礼儀正しく 前哨戦勝利も恒例祝杯拒否「致しかねます」
「プロレス・ノア」(13日、横浜武道館)
GHCヘビー級王者の藤田和之が(21日、福岡国際センター大会で挑戦する田中将斗に前哨戦で勝利した。
2月23日に同王座を奪った翌日にノアに正式入団してから初戦の藤田は、桜庭和志、ケンドー・カシンと組み、田中、マサ北宮、稲村愛輝組と対戦この日は正式入団したためか、ノアを設立した故三沢光晴さんを思わせる緑色のコスチュームを着用し、三沢さんを思わせるエルボー攻撃を中心に田中と激しくやりあった。
終盤には孤立し、田中にダイビングボディープレスのスーパーフライを投下されるなど3人から攻撃されたが、最後は稲村とのエルボー合戦を制し、巨体を高々と持ち上げてから豪快なパワーボムでたたきつけて勝利。以前の藤田は、記者会見でビールを飲むなど野獣のニックネームのごとく荒々しい振る舞いを見せていたが、この日は試合後に四方に向かって礼をし、田中にまで頭を下げる、不自然なほどつつましい態度を見せた。
インタビューでも藤田は礼儀正しい言葉遣いに終始。「みなさま、今日もありがとうございました。ご質問はございますでしょうか」と切り出し、所属初戦を終えた気持ちを問われると、「精いっぱいやらせていただきました。プロレスリング・ノアの藤田和之です」と返答した。
そこにカシンが現れ、祝杯のビールを渡そうとしたが、藤田は「申し訳ございません。もうそういうことは致しかねますので、よければ1人で」と拒否。そして、「この度は本当にありがとうございました。失礼します」と去っていくと、カシンは狐につままれたような表情で「ノアに染まっちまったな」とつぶやいた。
一方、田中は藤田の行動を挑発と見なして激怒。「なんなんだ、あの態度は。こんだけなめられとるなら、目に物みせてやるよ。壊すか壊されるか。上等だ、この野郎」と吐き捨てた。